先週4月20日(月)が始まる時点でのMリーグ・セミファイナルシリーズのチームランキングが、こちら。

そして、本日4月27日(月)の試合が始まる前では、このようになっている。

セミファイナルは今週木曜日(30日)まで。

熾烈を極めている、ファイナル出場権をかけた「4位まで」のボーダー争いから目が離せない。

どんなドラマが待ち受けているのだろうか。

そんな中、先週最もポイントを伸ばしたのは2位のEX風林火山だった。

特に、2試合に登板して連勝を決めた、「軍師」勝又健志の活躍が大きかったように思う。

今日は「麻雀IQ220」という二つ名も持つ勝又の打ち回しを、みなさんと一緒に見ていこう。

4月21日(火)2試合目、東1局2本場。

親番の勝又は、この配牌を手にしていた。

悪い。

メンツどころかリャンメンすら1つもない。

1、9、字牌が9種類あって、ルールによっては「9種9牌」で局を流す(親は継続)ことが出来るが、Mリーグにその決めはない。

勝又は、8萬から打っていった。

国士無双を見ながらの切り出しだ。

しかし、次の手番で赤5萬がリャンメンターツに伸びたため、すぐさま国士無双を見切っていく勝又。

親番ということで、4メンツ1雀頭を作った手を組む方向で進めていく。

苦しい手格好ではあるが、手にある役牌の東か、

白が重なれば、アガリが見えてくる!

仕掛けられる役が見えた、このツモは大きい。

勝又、ここは打西とした。

「チー」

勝又が動いた。

ドラの1筒を使い切るために、カン2筒をチー。

リャンメンが少なく、役牌の白を含めて、どのみち鳴いていかないとアガれない手。

まずは1つ、メンツを完成させていく。

とはいえ、まだまだテンパイまでは遠いこともあってか、勝又は、ここで打5索とした。

端牌の9索よりも真ん中の5索を先に切ったのは、守備力の高い牌を持つのが目的だろう。

他には、9索を引いたときにチャンタへと切り替える構想や、真ん中の牌を河に並べることで速度感を演出する目的もあったのかもしれない。

次巡、7筒を引いた!

あの、バラバラだった配牌が、

捨て牌一段目で、このイーシャンテンになろうとは。

あとは、白が出るのを待つだけ――

といったところで、

「リーチ」

対面にいた下石から矢が飛んでくる。

勝又は、現物を切りながらテンパイへと辿り着いた!

しかし、

「リーチ」

!?

フェニックスの茅森も攻めてきた!

狼と不死鳥に挟まれた、「軍師」勝又。

持ってきた牌は、2筒だった。

俯瞰的に見ると、

このようになっている。

(黄色の牌がツモ切り。白色の牌が手出し。灰色の牌は「そのタイミングで鳴かれた」ことを示す。)

勝又は、

2筒を押した!

下家の茅森には現物だ。

対面の下石には通っていないが、3筒が2枚見えていて、薄くとも壁がある。

また、これは少し難しい「読み」の話になるのだが、下石は、

・6索のあとに、

・安全度の高い1萬を捨てて、

・7索を手出し

してのリーチ。

ここから「5-8索待ちと他のリャンメン待ちのイーシャンテンから、どちらかの部分を埋めての好形リーチをしてきた可能性が高い」と読めるのである。

6677索とあって、6索を1枚外した状態で、要らない1萬をツモ切ったあと、「5-8索が入ったか、他の部分が入ったか」というテンパイのパターンが考えられるわけだ。

もしくは、5-8索が薄くなっているので、「他のリャンメンとの選択で67索を外した」ケースもある。

いずれにせよ、下石は「好形テンパイ」をしている可能性が高い。そうでないと、多少枚数が減っているとはいえ、ソウズのリャンメンは落ちてこない。

ということは、今勝又が切りたい2筒も、愚形には当たりにくいことが分かる。

何より、勝又の手は白ドラ赤で、5800は6100。リーチ棒込みで8100点のテンパイをしている状態だ。

下石に2筒で放銃する可能性はあるが、「リャンメンにしかほとんど当たらない」牌くらいは、十分に押す価値はあるだろう。

他では、下石が七対子をしている可能性もわずかにあるが、その際にも2筒では待たれないだろう。

この2筒は、無事通過。

ホッとしたのも束の間、今度は

ドラの1筒が勝又のもとにやってきた!

これは、茅森にも下石にも通っていない。

ドラで放銃したら、大きな失点になるだろう。

回るなら、南が2軒の現物として手にある。

勝又は――

ドラを押した!!

やはり、8100点のテンパイをしていることが押す理由としては大きかったのだろう。

ここから南を切って回っても、1枚切れている1筒を重ねるのは難しい。

ならば、待ちは白の2枚とはいえ、親番のここは強気に勝負、といったところだろう。

1筒の危険度に関しては、

対面の下石にはリャンメン濃厚だとしても2筒のワンチャンス(3枚壁)がある。

また、茅森はリーチ前に2筒3筒と河に並べている。

よって、1筒はドラとはいえ、牌の組み合わせ上は超危険というほどではない。これも「押し」に傾く理由だ。

とはいえ、ドラをなかなか押せない、という方も多いだろう。

だが、勝又は勝負所で押しに押して、ポイントと結果をもぎ取ってきた打ち手だ。

実は、勝又はレギュラーシーズンでは、こういうプッシュがことごとく捕まる不振の中にあった。

そんな中でも、打ち方を変えないのが勝又の強さでもある。

この1筒は通過。

下石の待ちは、3-6筒だった。

タンヤオに切り替える目的もあったとはいえ、7索を最後まで引っ張って、先ほど説明をしたように「5-8索待ちかな?」と相手に思わせる打ち回しがなんともニクい。

茅森の手は、タンヤオと234の三色。

待ちは3索だ。

三者によるめくり合いを制したのは、

「ツモ」

勝又だった!

白をツモりあげた!

あまりにも大きな、2600は2800オール。

タイトルでは、長々と説明できないので「この配牌から2軒リーチに戦った」と書いたが、実際は、

“この極悪配牌から手を作って、2軒に戦ってアガり切った”

と書くのが正しいだろう。何にせよ、素晴らしい打ち回しだった。

そして、冒頭にお話ししたように、このあと勝又は連勝を決める。

EX風林火山にとっては、大きな大きな「軍師」勝又の完全復活。

セミファイナル、ファイナルでの活躍までも予感させる、実に見事な勝又のアガリであった。

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