かつて自分にとって父親のような存在だった人は、“母を殺した男”だった――。映画『私はあなたを知らない、』の特報映像では、坂口健太郎演じる孤独な青年が、シングルマザーとその娘と過ごした幸せな時間、そして13年後に少女と再会する姿が映し出されている。

映画『私はあなたを知らない、』

映画『私はあなたを知らない、』

主演 坂⼝健太郎、中野量太監督10年ぶりの完全オリジナル脚本

主演に坂⼝健太郎を迎え、『湯を沸かすほどの熱い愛』以来10年ぶりの完全オリジナル脚本となる中野量太氏が監督を務める映画『私はあなたを知らない、』(8⽉28⽇新宿ピカデリーほか全国公開)。

監督と初タッグとなる坂⼝が演じるのは、狂おしいまでに“家族“という幸せの形を追い求め、愛する⼈を殺めてしまうという重い罪を犯してしまった孤独な⻘年。あの⽇⼀体何があったのか。何を思っていたのか。封印した記憶と真実に触れた時、⼼が揺らぎはじめる――。愛とは、憎しみとは、そして⼈を赦すこととは何か。⽇仏共同製作で描く、感動のヒューマンサスペンス。

堀⽥真由、滝藤賢⼀、倉⽥瑛茉、原⽥美枝⼦らキャスト解禁

天涯孤独の主人公・夕平の運命を左右するキャスト4名ほか、全キャストが4月30日に解禁された。

公私ともにルーティンをこなすだけの⽇々を送る天涯孤独の⻘年・⻄⼭⼣平(坂⼝)が職場で出会い、⼼を寄せるシングルマザー・東浜紗⽉を演じるのは堀⽥真由。早瀬憩が演じる紗⽉の娘・東浜朝⼦の幼少期を倉⽥瑛茉、罪を犯した⼣平の弁護を担当し、事件当時の様⼦を朝⼦に伝える役⽬を果たす弁護⼠・町村善⼀を滝藤賢⼀、娘の交際相⼿としての⼣平を訝る紗⽉の⺟・東浜道代を原⽥美枝⼦が演じる。

そのほか、稲垣来泉、和⽥光沙、⽚⼭友希、畦⽥ひとみ、⽥牧そら、渡辺真起⼦、⾜⽴智充、⿊⽥⼤輔など実⼒派が顔を揃えた。

特報映像と場面写真も解禁

あわせて解禁された特報映像には、⼣平の「このサボテン、花が咲くんだって」と幼い朝⼦と⼆⼈でサボテンを眺めながら優しく語り掛ける穏やかな表情、紗⽉と朝⼦と共に⾷卓を囲むぎこちない様⼦、遊園地で朝⼦と楽しむ様⼦、⾃転⾞の後部座席で眠ってしまった朝⼦を優しく抱き上げる姿、そして階段から倒れていく⼥性の姿などが映し出される。

「覚えてる? お⺟さんが亡くなる前の半年間だけ、⽗親のような⼈がいたことを」

死を⽬前にした祖⺟から告げられたその⼈は“⺟を殺した男”だった。しかし、成⻑した朝⼦の記憶の中に⼣平は存在しなかった。当時の事件を知った朝⼦は記憶を呼び戻すかのように、過去の事件について調べ始め、そしてついには刑務所へ出向き、⾯会室のガラス越しに聞く。

「私のこと、あなたは覚えてますか?」

13年ぶりに会ったその男は微笑んだようにも⾒える表情で、こう答えた。

「私はあなたを知らない、」

⼿をつないで歩く⼣平と朝⼦の後ろ姿が印象的なラストシーンのその先に何が起きたのか。

また、⼣平が⻩⾊い⾵船を持った幼い朝⼦を優しく抱きかかえながら歩く温かみのある場⾯写真も解禁となった。この幸せな光景からはその先の⼆⼈に訪れる悲しい運命など微塵も感じられない。

キャストコメントは以下の通り。

堀⽥真由 コメント

10年前、映画館で『湯を沸かすほどの熱い愛』を観た時から、中野量太監督の作品に出演することが⼀つの夢でした。この度、ご⼀緒させていただけたこと。そして、監督⾃⾝の⼿で⼤切にされてきた物語の⼀部になれたことは本当に幸せな経験でした。監督は、発する⾔葉⼀つ⼀つを⼼から湧き上がる感情まで丁寧に掬い上げてくださる⽅で、私にとって、演じることを改めて⾒直す⼤切なタイミングとなる作品になりました。撮影期間中は、紗⽉という⼈物を演じることに迷いもあり、分からなさを抱えていました。託していただいた彼⼥の⼈⽣をうまく表現したいという思いが強まるほど、複雑で苦しい気持ちになることもありました。しかし、それは⼀⼈で乗り越えるものではなく、話し合いを重ねながら⽇々、監督への信頼を胸に歩む時間でもありました。完成した作品からは、初めて台本を読んだ時の感覚とは全く違う感情が湧き上がり、登場⼈物全ての気持ちがゆっくりと理解できるように感じられました。⼈⽣の儚さに触れつつ、それでも光に⼿を伸ばす強さを持つ温かな愛を、私⾃⾝も受け取ることができました。決して⼈ごとではなく、他の誰かの⼈⽣と静かに響き合う瞬間が、観てくださる⽅にも届きますように。

倉⽥瑛茉

東浜朝⼦役の倉⽥瑛茉です。早瀬憩さんが演じる朝⼦の幼少期を演じました。はじめに監督さんから「朝⼦は元気な⼦だよ」と教えてもらったので、とにかく楽しくお芝居しようと思いました。難しかったシーンは、腕を振って上⼿に⾛らないといけないシーンです。私は「ペンギンさん⾛りだね」ってママによく⾔われるので、上⼿に⾛れるように、お休みの⽇はお姉ちゃんたちと公園で⾛る練習をしました。楽しかったシーンは、3 ⼈で川の字になって眠ったシーンです。カットがかかっている間、⼣平役の坂⼝さんやお⺟さん役の堀⽥さんにたくさん遊んでもらったのがとても楽しくて、本番で寝ていなくちゃいけなかったのですが、思い出して思わずニヤニヤしてしまいました。監督さんにたくさん教えてもらっていろんな表情にも挑戦したので、ぜひそこにも注⽬して⾒てほしいです!

滝藤賢⼀

中野量太監督と初めて出会ったのは新藤兼⼈監督の戦争体験を語ったドキュメンタリー・ドラマ『丘に上がった軍艦』でした。サードの助監督をされていたと記憶しております。明るく穏やかな中野さんと現場でお話しするのはとても楽しかったです。あれから20年。ご⾃⾝の作品を丁寧に⼤切に紡いでいく中野さんのご活躍が嬉しく、いつも新作を拝⾒する度に、またご⼀緒できたらいいなぁ、なんて勝⼿に⽚思いしておりました。『琥珀⾊のキラキラ』『チチを撮りに』以来13年振り、3本⽬になります。あの頃と変わらず現場の中野さんは激熱でした(笑)。求めるハードルが⾮常に⾼く、明確で、妥協がない。何度も何度もトライさせていただき、坂⼝さん、早瀬さんはじめ、共演者、スタッフの皆様に助けられながらシーンを経験していったように思います。台本を初めて読んだ時、これは難しい題材だなぁと感じましたが、中野監督らしい愛おしい作品になったと私は思います。是⾮多くの⽅に観ていただけたら嬉しいです。

原⽥美枝⼦

紗⽉のお⺟さんを演じました。ちゃんと⾃⽴させようと、厳しく娘を育てたけれど、親⼦の関係はあまり良くなかったようです。その娘を殺されて、孫の朝⼦を育てることになって、その苦労は、並⼤抵ではなかったでしょう。みんな愛情は深かったのに、伝えるのが不器⽤なひとたち。でも、お⺟さんが、この映画のラストシーンを⾒ることができたなら、それまで背負ってきた重荷を、そっと降ろすことができるでしょう。と、思いました。

(C)IDKYPs./Pyramide Productions

【編集部MEMO】
⻄⼭⼣平(28)は天涯孤独の⾝。粛々と働き、⾃分の中で決められたルーティンで⽣活をし、たった⼀⼈のその環境を寂しいとも感じずに⽣きてきた。職場にやってきた新しいパート職員・紗⽉と出会うまでは。彼⼥と出会い、⽣きる喜びを得て⼣平の毎⽇は輝いていった。そしてある⽇、紗⽉から⾃分の5歳の娘・朝⼦を紹介される。彼⼥は実はシングルマザーだった。紗⽉と朝⼦との⽣活が、これまで知らなかった“家族”という幸せの形を知り、⼣平の⼼を開放していくが・・・。