「今永大先生の回だ!」──メジャーリーグで活躍するMLBシカゴ・カブス所属の今永昇太投手の今に、26日放送のMBS・TBS系ドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎週日曜23:00~)が密着。放送前から「今永先生の『情熱大陸』見なきゃ」などの声がSNSでは多く上がっていたが、放送後、「さすが今永先生」「30分じゃ語りきれない」などの声が続出している。

  • DeNA時代の今永昇太投手

    DeNA時代の今永昇太投手

「投げる哲学者」との愛称で知られる彼が、肉離れというケガのあと、どのように復帰していったかが描かれ、数々の名言の登場に称賛の声が。また、「息抜きが漫画だというのは知らなかった」「『ミナミの帝王』を読んでいるのが親近感があった」など、意外な側面も話題になっている。

昨シーズン終了直後に行ったインタビューで、今永投手は「今のままのスキルじゃ、頭打ちになる。もっと上手くならないと相手を圧倒することはできない」と語った。今永選手といえば、MLBの平均を上回る回転数を誇るストレートと、頭脳的なピッチングスタイルが持ち味だ。

強豪シカゴ・カブスに移籍した年にいきなり15勝、2年目の昨シーズンも9勝と結果を残してきた。だが、昨年は試合中に肉離れを起こして一時離脱、被本塁打も少なくなかった。シーズン終了時には、球団とのその後の契約も不透明だった。

けれど決して悲観的ではない。今永選手はさらなる進化を求めて、オフを休むことなくフロリダへと飛ぶ。向かった先は「クレッシー・スポーツ・パフォーマンス」。最新鋭の動作解析システムを備え、名だたるメジャー投手たちの活躍を支える全米屈指のトレーニング施設だ。12台のカメラとセンサーが、フォームを精密に計測、分析する。そこで浮かび上がったのは、ミリ単位の微妙な身体のズレ。けがをした左足を無意識にかばうことで、骨盤の回転などにわずかに狂いが生じ、思い描く理想的なピッチングではなくなっていた。

このままでは、来シーズン通用しない――課題を再認識した今永選手は、11月に帰国すると3か月にわたる緻密なトレーニングで肉体を研ぎ澄ませていく。再起にかける原動力を、かつてメジャー挑戦を決めたときの思いと重ねてこう語る。

「自分を変えたいなと思ったんですよ。人間的な殻を破るのは今しかない。それを逃したら、俺はもうずっと、自分すらもが作り出してしまった自分になってしまう…」

そしてメジャー3年目、チームとの新たな契約は自ら1年と区切り、退路を断った。「ビジョンはしっかり見えている」。いついかなる時も、変化を恐れない。そこには、アップデートされたその姿で、またマウンドに上がる姿が映し出されていた。

その姿に、X(Twitter)では、「アメリカの繊細な分析方法に驚いた」「普段から自炊しているんだ」「スマホで漫画を読んでいたことにビックリした」と多くの反響が寄せられた。

また、「今永選手が大切にしているという言葉『Pressure makes diamonds』に力をもらった」「確かにプレッシャーこそがダイヤモンドへの道になるというこの言葉は力がある。私も力をもらった」「起きに行く人生より、自分の殻を破りに行く人生の方が楽しい」「覚悟を決めた今永先生らしい言葉」と、その文言に感銘を受けたというコメントも散見された。

また毎日ノートに、自分の悪かった点、良かった点などをメモするという姿勢と「毎日に道しるべをつける」という言葉にも、「今永選手の心のあり方、本当に尊敬する」「こんな人間になりたかった」「今永選手はいつもいい言葉を持っている」と、彼を「先生」「大先生」と呼ぶ所以ともいえる感想も多く寄せられた。

「今永選手はやっぱり今永選手だった」などの、愛称の「哲学者」という言葉通りの期待を裏切らない彼の素顔や、野球に向き合う姿勢が『情熱大陸』らしく演出されており、野球ファンたちの心を熱くさせ、自身の人生に重ね合わせて奮起しているようだった。

この放送は、TVerで見逃し配信が行われている。