「爆笑まではいかなくても、通勤時間のちょっとした隙間に1分半ぐらい見てもらって、ニヤニヤっとしたり、クスッとしちゃうような、1日の中のちょっとほっこりする時間をお届けできればと思ってます」とポリシーを意識する上田。

ファーストシーズンがリアルイベントという形で完結し、「KDDIさんとか米永さんとか、スタッフ・演者の皆さんのご尽力があったからできたことなんですけど、ファーストシーズンとしては、いいピリオドなのかなという気はしています」と手応えを語り、セカンドシーズンスタートに向けて、早くも意欲を示す。

米永氏は、『うえだしんや界隈』から人気シリーズが次々と生まれていく未来を描いている。「不良デビュー失敗界隈」「ラブコメ自作自演界隈」「張り込み刑事界隈」など、すでに現場の会話の中でも“続きが見たい”という空気が自然に生まれているといい、「そういうものがどんどん発生して、強力なシリーズがいっぱい生まれていくと、すごく面白いし、ファンの方ももっと楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています」と構想を語る。

かつてのテレビコントも、人気キャラクターが番組をけん引していくのは、王道のヒットパターンだ。そこに加え、上田は「新しいキャラクターを生み出したり、新しい設定のものも全然作っていきたいですね」と意気込んだ。

「何でもかんでもデカい画面がいいわけでもない」

ショートコンテンツに取り組んだことで、上田自身のメディア観にも変化が生まれた。もともとは「やっぱりデカい画面で見たい」という感覚が強かったが、若い世代の視点に触れる中で、縦型ならではの強みも見えてきたという。

「最近の子に聞くと、スマホでみるほうが没入感があって集中できるって言うんですよね。デカい画面だと逆にぼんやり見ちゃうって。そう言われて僕も見ると、確かにグッと集中が増すような気がする。何でもかんでもデカい画面がいいっていうわけでもないなと思うようになりました。そういう意味でも、縦型の可能性みたいなものを感じます」

今回、米永氏をはじめQREATIONの若いスタッフと仕事をすることで、撮り方も、ネタ作りも、見せ方も、新しい発見が次々にあった上田。この経験が今後、テレビの現場にも影響する可能性を聞くと、「全くないとは思わないです。ひょっとしたら自分の中で、縦型のやり方が注入されて、“よっしゃ、ここもカメラ目線でガツンと言ってやろう”みたいなチューニングになってるかもしれないですね」と答えた。

4月からは、長寿番組『アッコにおまかせ!』(TBS)の後を受けて『上田晋也のサンデーQ』がスタートし、『今夜はナゾトレ』(フジテレビ)が『ナゾトレMAXXX』になって全国ネット化するなど、ますます“テレビのど真ん中”で活躍する一方、縦型ショート動画という新たな挑戦にも飛び込む上田。その姿に、31歳の米永氏は大きな刺激を受けている。

「上田さんは常に、“まだなかったものを作ろう”、“新しいものを作ろう”と、すごく貪欲に言ってくださるんです。その視点で作っていく『うえだしんや界隈』ならではのコンテンツには、すごく可能性があると思います」と、バイタリティあふれる大先輩に食らいついていく姿勢だ。

●上田晋也
1970年生まれ、熊本県出身。早稲田大学在学中に高校の同級生である有田哲平と、91年にお笑いコンビ「海砂利水魚」を結成。01年に番組の企画で「くりぃむしちゅー」に改名し、ブレイクを果たす。現在の出演番組はコンビとして『しゃべくり007』『くりぃむクイズ ミラクル9』『ナゾトレMAXXX』『くりぃむナンタラ』『くりぃむしちゅーの熊本どぎゃん!?』、個人として『上田ちゃんネル』『Going!Sports&News』『太田上田』『上田と女が吠える夜』『上田と女がDEEPに吠える夜』『上田晋也のサンデーQ』。日本テレビ系『24時間テレビ』総合司会を2年連続で務める。

●米永圭佑
1994年生まれ、神奈川県出身。東京大学卒業後、18年に日本テレビ放送網へ入社し、バラエティ番組『有吉ゼミ』のディレクターや『有吉の壁』のビジネスプロデューサーを担当。21年5月に米スタートアップ企業・Dispoへ海外1号社員として参画し、カントリーマネージャーとして日本事業をけん引。22年11月にQREATIONを創業、代表取締役を務める。