「宇宙食、作れるんちゃう?」――その何気ない一言が、やがて本当に宇宙へ届くとは、誰が想像しただろうか。
俳優の北村匠海が、4月13日にスタートするフジテレビ系ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』(毎週月曜21:00~)で地上波連ドラ初主演を務めることが決定した。演じるのは、夢を追う高校生たちとともに宇宙食開発に挑む新米教師。実際に高校生が開発したサバ缶が宇宙で食された実話をもとに、世代を超えて夢をつなぐ軌跡を描く。
これまで数多くの学園ドラマで“生徒”を演じてきた北村が、今度は“教師”として教壇に立つ。その役は、彼が「いつかやりたい」と胸に抱き続けてきたものだった――。
月9で初主演、そして初の教師役
本作は、福井県の水産高校の生徒たちが宇宙食開発に挑み、実際にサバ缶が宇宙で食されるまでの軌跡を描くオリジナルストーリー。
北村が演じるのは、若狭水産高校に赴任してきた新米教師・朝野峻一。夢を抱いて教師になったものの、学校は統廃合の危機にあり、生徒たちとの距離にも戸惑う。だが、彼らの挑戦に寄り添いながら、朝野自身も教師として成長していく。
月9枠としては2011年以来、約15年ぶりとなる学園ドラマ。脚本は徳永友一氏、演出は鈴木雅之氏が担当し、青春と実話の重みを兼ね備えた物語が描かれる。
「夢を成すことより、その過程に意味がある」
原案となったのは、実際に高校生たちが開発したサバ缶がJAXAの認証を受け、国際宇宙ステーションで宇宙飛行士に食された実話を記録した書籍『さばの缶づめ、宇宙へいく』。夢は一人では実現できない。世代を超え、教師や地域の人々が支え、時間をかけてつないできた思いが、奇跡を生んだ。
北村も「何を成すかよりも、その過程に意味がある」と語る。夢を追う物語であると同時に、人生の歩みそのものを描いた作品でもある。
コメントは、以下の通り。
北村匠海
――学園を舞台にした数々の作品に生徒役で出演してきた北村さんにとって、本作は初の教師役です。本作の出演が決まったときの率直な思いをお聞かせください。
「役者人生の中で、妻夫木聡さん、長谷川博己さん、寺尾聰さんという、自分にとって“先生”と呼べる3人の方がいます。映画『ブタがいた教室』のときは小学校4年生、『鈴木先生』のときは中学1年生から2年生にかけて、『仰げば尊し』のときは18歳でした。記憶や思い出、芝居との向き合い方など、僕自身のターニングポイントと捉えています。教師役はいつかやってみたいと思っていて、自分の中でとっておいた役。妻夫木(聡)さんや長谷川(博己)さんや寺尾(聰)さんのように、教師役を演じる日が自分にも必ずくると信じて、役者を続けてきました。
そういった中で、“教師役でお願いしたい”と声をかけてくださって。僕にとってしかるべきタイミングがきたのだ、とお引き受けしました。そこから、どういう教育理念に賛同するのか、どういう話にするのかなど、話し合いを重ねていく中で、本作に出会って。新米教師という僕自身にぴったりな役ですし、実話をベースに描かれるということで、いろんな著書を読ませていただいて“ぜひやらせてください”とお願いしました」
――北村さんにとって学園ドラマとは?
「芝居を楽しめる場所。というのも、寺尾さんのお言葉をお借りすると、エンドロールに今までの芸歴、やってきた作品が載るわけではなく、全員が同じスタートラインに立っている。物語の中で中心となる人物はいるけれど、自分がどう輝くか、は自分次第。そういうことを考えられる場所で、試せるし、失敗したっていい。
僕にとっては長期的な稽古場みたいな存在でした。振り返ればそういう時間を共にした仲間たちが僕にはたくさんいるんです。仲間探しの場所でもあり、ただ、決してなれ合う場所でもない。役者としての自我を芽生えさせてくれた場所で、お芝居の楽しさを教えてくれました」
――生徒役の方と楽しみしていることは?
「僕はずっと芝居の話をしていたいです。年齢差があまりないので、僕が前に立っているのが僕自身も不思議に感じる瞬間がきっとあるだろうなと思います。
生徒役の皆さんも役者として得られた経験がある方たちなので、一緒になって作品を考える、相談というより一緒に考えられる関係性でいたいです。朝野という役もそういう先生だと捉えていて。生徒の前に立ってはいるけれども、みんなを見つめて見守る、にしては力不足な新米教師ですが、一緒に考えて一緒に歩みを進めていけたらなと思います。
生徒役の皆さんと頑張ってコミュニケーションをとっていきたいですし、今からすごく楽しみです」
――地上波連続ドラマ初主演を務めることについて。
「ドラマを背負うというところに関しては、自分がどういう感情になっていくのか進んでみなければわからないですが、だからといって肩肘はる必要はないかなと思っています。朝野という役に、そのまま現場でいられたら、と。
映画などで主演をやらせていただくときも、主演だから、とはあまり考えないようにしています。俳優も俳優部というひとつのセクションの1人という認識なので、みんなで一緒に考えて、みんなで一緒に抱えて、みんなで一緒に背負って、やっていきたいです。
とはいえ、主演という立ち位置なので、先頭には絶対僕が立って、全員と手をつないで進んでいきたいと思います。
学園ものは絶対大変です(笑)。一筋縄ではいかない瞬間もたくさんあると思うのですが、そこも含めて楽しみたいです。
このドラマは、高校生たちが作ったサバ缶を宇宙食に成すことができた実話をベースに描いています。でも何を成すか、ということよりも、きっとその過程にすごく意味がある。だから先にゴールを決めずに、みんなで作っていけたらと思います」
――原案と台本をお読みになって。
「新鮮に感じたのは長い歳月の軌跡を描いているところです。僕が今まで生徒役として出演した学園ものは、1クラスで準備してきました。ドッジボールをしたり合宿をしたり、本当にリアルな学校生活を送って、そのクラスメートで撮影以外も何ヶ月も過ごすということが多かった。
今回はクラスも時代も変わっていくので、短い期間で生徒たちとコミュニケーションをどうとっていくか…きっと僕自身にかかってきますね…大変だ(笑)。たくさんの生徒役の方と出会える機会になりそうなので、楽しみたいと思います」
――視聴者の方へメッセージ。
「物語としては宇宙規模の壮大なストーリーですが、それが実話であるという確かな説得力を持っているドラマです。
そこに大小問わず希望や挫折、いろんなものがちりばめてられていて、日常は素朴に進んでいく。
視聴者の皆様にも、僕らと一緒に夢を追っていただけたらうれしいです。ご覧いただいた方が希望の光に照らされてほしいなと思いますし、そんなドラマになれるよう頑張ります」
プロデュース 石井浩二氏(フジテレビ 第1スタジオ)
「地方の高校生が長い年月をかけて宇宙日本食を開発する。この壮大な夢に向かう奇跡の物語は、1人の教師が現れたことから始まります。とは言え、この教師は強引に生徒を引っ張るのではなく、生徒それぞれの思いを大切に見取ろうとしながら情熱と信念を持って長い年月を支え、多くの生徒だけではなく地域住民の心さえ前向きにしていきます。まさに教師役を切望されていた北村匠海さんには“ハマり役”。北村さんにしか出せない教師の魅力が存分に表現されることで、この“新しい教師像”は、数多(あまた)ある学園ドラマの中でも必ずや見ていただいた方々の記憶に残るはず。さらに、先生や生徒に対峙(たいじ)する宇宙日本食開発担当役や、盛り立てる地域住民役の皆さん、そして高校生役にも次代を担う素晴らしい若手俳優陣が揃っていますので、北村さんとの感動的、かつ軽妙なやり取りも是非楽しみにしていて下さい。WONDER(ワクワク)を大事にすること、失敗を恐れずチャレンジすること、思いを繋(つな)げていくこと、その大切さをお伝えしていきたい。春の月曜9時枠ドラマに相応しい、元気と勇気と爽やかな感動を視聴者の皆様にお届けできるはずだと思っております」
【編集部MEMO】
北村匠海は、1997年11月3日生まれ、東京都出身。俳優業と並行して、4人組バンド・DISH//のボーカル兼ギターとしても活動するなど、映像と音楽の両分野で活躍する。2008年、映画『DIVE!!』で俳優デビュー。同年、フジテレビ系ドラマ『太陽と海の教室』でテレビドラマ初出演を果たした。17年公開の映画『君の膵臓をたべたい』で浜辺美波とともに主演を務め、「第41回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞。その後も映画『とんかつDJアゲ太郎』『東京リベンジャーズ』シリーズ、『明け方の若者たち』など話題作に出演。2025年にはNHK連続テレビ小説『あんぱん』で、やなせたかしをモデルにした役を演じた。
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