守るべき番組、変わっていく関係性。30年の歴史を背負う番組は、今、新たな局面を迎えている――。日本テレビは16日、定例会見を開催し、福田博之社長が『ザ!鉄腕!DASH!!』をめぐる元TOKIOの国分太一、松岡昌宏、城島茂との面談について語った。
「謝罪文」から始まった面会までの経緯
――先週、国分さんが、福田社長と面会し謝罪したことなどについてコメントを出しました。改めて社長の詳細、所感をお聞かせください。城島さん、松岡さんとも面会されたとのことですが、可能な限りご説明いただけますか。
昨年末、国分さんから謝罪文が届きました。ご自身のコンプライアンス違反行為について真摯(しんし)に反省し、日本テレビはじめ関係者に迷惑をかけてしまったことを心からお詫びするという内容でした。落ち着いたら私が会って直接話をしたいと当初から思っていましたので、先日、2人だけで会いました。
その際にも、「私の行いでご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ありません」といった謝罪があり、とても誠意あるものと受け止めました。人権救済の申し立てについても、国分さんから「今後するつもりはない」との発言がありました。この状況下で日常を失い辛い思いをされているご家族については感謝の言葉を繰り返し述べていらっしゃいました。城島さん、松岡さんにも本当に助けてもらっていてありがたいとおっしゃっていました。
当社としては事案の重大性を鑑みた厳しい立場に変わりはありませんが、心から反省されていると受け止めました。長年苦楽を一緒に過ごしてきた仲間として、私からは「今後何か相談ごとがあれば連絡してほしい」と伝えました。
一方、これまで城島さん松岡さんに対しては、国分さんの降板以降、本件について直接のご説明ができていない状況でしたので、私からお願いをして、今年になってから、私とチーフプロデューサー、城島さん、松岡さんと4人でお会いすることが叶い、説明と謝罪をすることができました。
当社としてはお二人に引き続き、『ザ!鉄腕!DASH!!』を牽引していただきたいと思っていましたが、松岡さんからは「ここで区切りをつけたい」との申し出が後日ありました。もちろん、大変残念な気持ちもありますが、引き続き番組を応援し、見守っていただけるとのことでしたし、「DASHで培った経験を大切にしてこれからも精進していきたい」と伺っておりますので、私たちも松岡さんを応援していきたいと思っています。松岡さんには30年間、番組を支え続けていただき本当に感謝しかありません。
城島さんからは、あらためて『ザ!鉄腕!DASH!!』後輩や番組のスタッフたちと共に汗をかきながらよりよい番組作りに取り組んでくださるとの非常に意欲的な思いを伝えていただいております。番組で触れ合った師匠らから授かった知恵と志を次世代へつないでいくことが自分の責務との力強いコメントもありました。頼れるリーダーとともに、『ザ!鉄腕!DASH!!』をこれからも子供たちに見ていただきたいし、家族で見たい、そして他に類を見ない、誰にも真似をすることができない番組にしていきたいと番組スタッフ一同、気を引き締めているところです。今後とも進化していく『ザ!鉄腕!DASH!!』に期待していただきたいと思っております。
――国分さんのリリースの中に、関係者の方にお詫びの手紙を渡していただくことが叶ったとありましたが、すでに手紙は関係者の元に渡っているということでよろしいでしょうか。
はい。頂いてすぐに届けております。
――関係者はどのような反応だったのでしょうか。
反応は、ここではお伝えしない、ということでご理解いただきたいと思います。
――12月の定例会見の時点では、国分さんと対話する用意はあるけれども今の状況では難しいと発言をされていましたが、年が明けて対話をされることになった一番の理由としては年末に受け取った謝罪の手紙で先方の誠意を感じたからということでしょうか。
そのとおりです。手紙の内容から、真摯に反省されている様子だと受け止めました。それでお会いしましょう、ということになりました。
――番組は今後も続けるということでよろしいでしょうか。
はい、続けてまいります。
――国分さんは会見などで一貫して「答え合わせ」を要求していましたが、「答え合わせ」は行われたんでしょうか。
ございませんでした。一切触れられることはなく、終始、お詫びされているという状況でした。
――面会の時に「答え合わせ」の要求はなかったんでしょうか。
はい。なかったです。
――国分さんは面会の時、どのような様子でしたか。
私の感想としては、お詫びされているわけですから、特にハキハキとされているわけではないですけれども、ご家族のことを大変心配されていて、そのことで気落ちをされていることは間違いないとお見受けしました。
――面会の時期はいつごろでしたしょうか。
詳細はお伝えできないのですが、つい先日です。
コンプラ違反の内容伏せて騒動長期化も…「仕方のないこと」
――国分さんは「答え合わせをしたい」と訴えて人権救済を申し入れたのにもかかわらず、面会をしたときに答え合わせをせずに「人権救済の申し出をしない」と言ったことに違和感があるのですが。
それはご本人に聞いていただくしかないと思うのですが、実際に何もなく、お詫びだけおっしゃっていて、ただ、当方からはヒアリングの際に国分さんの口から確認できたことだけでも(降板の理由に値する)、という説明はしておりますので、その部分にご理解をいただいたのではないかなと想像はします。お目にかかった時には一切その話はなかったです。
――国分さんの謝罪は何についての謝罪だったと認識されていますか。
コンプライアンスに違反したことについて改めて直接お話しするのは初めてでしたから、そのお詫びをしていただいたと思っています。
――何のコンプライアンス違反に該当しているのか分からないまま会話しているように思えるのですが、それでも謝罪としてうけられるものでしょうか。
私には全く違和感はありませんでした。日本テレビ、関係者、番組のスタッフに本当に迷惑をかけてしまいましたと。実際、これだけの騒ぎになってしまったわけですから、色々なこと、例えばスポンサーへの説明も必要でしたし、収録したものの扱い、これから番組をどうしていくかについては、何もなかった時に比べると、大きな課題を抱えながら何か月も対応してきましたので、おそらく想像してくださったんだと思います。それに対してのお詫びをいただいたと思っています。
――コンプライアンスに違反した行為ということだけで、中身を過度に伏せたことによって問題が長引いたというふうにも見えるのですが、どうお考えですか?
結果そうなっているかもしれませんが、関係者を守るということを第一に対応してきたので、仕方のないことだと思っています。
――国分さんと会ってある種、この問題は、お互いに合意を得て、一旦落ち着いたという認識でしょうか。
今までは、代理人を介しての会話でしかなかった、それでなかなかお互いに伝わり切れていない部分もあったので、2人で会ったわけですけれども、お話をして双方の理解は深まったと私は思っております。今後、おそらくですが、代理人同士の申し入れ、交渉というものはなくなると思います。何かあれば直接会話をさせてもらうことになると思いますので、落ち着いた状況になると思っております。
――今後、国分さんが出演することはありますか。
国分さんは今後のことについて今は一切考えておりませんということでしたので、そのような状況ではありません。
――事案発生から、半年以上になりますが振り返ってみていかがですか。
代理人同士のやり取りになってしまったことによって、会ってお話しするタイミングが遅くなりましたね、とご本人にもお伝えしました。そこに尽きるのかなと思います。先方の代理人が動き始めたところから距離が出来てしまったという印象は今でも変わっておりません。あの時は番組を守ることで精一杯でしたので、会って話をすることに関しては早いと思っていましたが、代理人の方が出てきたことで余計に遅くなってしまったと思います。
――本人同士でやり取りするのが理想的だったと思っているんでしょうか。
もちろんそうだったと思います。そのつもりでいましたので、年をまたいでしまったのが残念でしたが、お目にかかれてよかったと思っています。
――出演者との何かしらがあった時には今後は速やかに本人同士のやりとりにするという指針ができたということでしょうか。
すべて私が「本人」になるのかは別として、そういうコミュニケーションを番組が持っていてくれることが望ましいと思います。
――日本テレビガバナンス評価委員会の意見書ですが、弁護士、有識者の方は事案そのものについて評価することはなかったのですか、または事案そのものは知らされて議論したが意見書には載せなかったということでしょうか。
(柴田副社長)委員の方には事案の詳細は報告しています。疑問点があれば我々が調査してわかる限りのことをお話はしています。それを踏まえて、事後処理の手続きが適切だったかを、報告書の中間とりまとめの際に見ていただいたけれども、そこでは当然、事案そのものがどういう性質のものだったのか、非はどちら側にあると思われるのかも、先生方はそこで得た情報の範囲内でお考えになりながら判断をしているということが一点です。
もう一点は、事案そのものについて公開するべきかどうかについては、当然、するべきではないという結論なので公開していないのですが、その後発表された最終意見書では、様々なトラブルが起こる可能性があるテレビ局の業務を踏まえて、こういうことに気を付けたらいいのではないか、あるいは、何かあった時にはこのように声をあげられるようにした方がいいのではないか、という一般論の提言をしていただいた。そこがある意味で、事案発生を未然に防ぐための提案であると理解しています。
――委員の方には(事案の詳細を)伝えて当事者の国分さんには伝えられない理由はありますか。
(柴田副社長)国分さんには事情を伺った際に、自ら思い当たることをおっしゃっているので、それ以上お伝えすることはないということだと思います。
(福田社長)評価委員会の方とは守秘義務を結んでいますから一切外には出ません。そのうえでお話をしています。
――国分さんが話した内容がコンプライアンス違反の内容だったということですか。
(柴田副社長)全くイコールということではなく、何度も福田がお伝えしていますが、国分さんが自らおっしゃった内容だけでも十分日本テレビのコンプライアンス違反に該当するという判断をさせていただきました。そこで国分さんがおっしゃった内容は委員の先生に説明している内容に含まれていますので、そこで共有はされているということです。
――事案を公にしなかったことでテレビ局の管理責任や、問題を矮小化しているのではないかという指摘もあったかと思いますが、日本テレビに瑕疵はなかったという理解でいいですか。
より良い番組の制作の現場を作ることはできると思いますので、本件が起きる時点で我々ができることを全部できていたかというとそうではないと思っていますので、改善に努めている最中であります。
