フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※これまでの全話はFODで配信中)の第7話が、18日に放送された。

海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。

  • 尾碕真花 (C)フジテレビ

    尾碕真花 (C)フジテレビ

【第7話あらすじ】夢乃が犯罪グループに加担?

翼は、刑事時代の同僚だった梶合気(西山潤)から、安西叶夢(千葉惣二朗)と奏夢(小時田咲空)の母・夢乃(尾碕真花)が浜瀬市周辺を拠点とする匿名・流動型犯罪グループ=トクリュウと関わりがあるのではないか、という話を聞く。梶たちが逮捕した受け子の供述調書の中に「ユメノ」「金髪」という記載があったというのだ。

翼がアパートの前で夢乃の帰りを待っていると、夜遅くになって彼女が戻ってくる。仕事をしていたという夢乃は、話もそこそこに翼を追い返そうとする。

翌日、翼が蔵田総介(林遣都)や蜂村太一(風間俊介)らに夢乃のことを報告すると、所長の桜木里治郎(勝村政信)は、夢乃が受けているプログラムを一旦中止に、と言い出す。

「助けて」と言える人がいるということ

「親ってどうやるの?」「家族って何?」この夢乃の言葉が心に重くずしんとのしかかった。親からの愛情を受けた経験のない者にしか出てこないセリフだろう。

そんな夢乃にとって、「夢乃さんは恵まれたよね」と南野が言うように、翼との出会いは大きかったのではないだろうか。児相の範疇(はんちゅう)を超えてでも、あきらめたくない、信じたい。その思いはちゃんと通じていて、翼への「助けて」という一言につながった。夢乃が家を出た高校生の時、友達も頼れる大人も周りにはいなかったと言う。逆に、当時「助けて」と言える人が誰もいなかったことが悲しくも感じた。

「変われなかった」「変わってくれなかった」親を持つ夢乃。しかし変わろうと言う気持ちを持ち、「逃げちゃダメだよね」という叶夢の言葉にも後押しされて、もうちゃんと「変わり始めている」。

蔵田の幼少時代の経験が明らかに

前話で蔵田は、美味しそうにカレーライスを食べる子どもの姿に、「児相職員としてのかつての経験」を重ね合わせていた。その蔵田が今話では夢乃に「幼少時代のかつての自身の経験」を重ね合わせることに。

翼が「再出発しませんか」と前向きに一歩進む提案するのに対して、蔵田は「怖いですよね」と、躊躇(ちゅうちょ)する夢乃と同じラインに立って切り出した。そして語られる、虐待を受けていたという衝撃的な過去。その心の傷は今も癒えることはなく、家族を持つことが怖いと言う。

向日葵と別れた理由もそこにあるのかもしれない、と思うとその闇は深いが、いつか「自分には親は無理なんじゃないか」という気持ちを払拭してほしいと願う。その蔵田が児童福祉士になった理由は語られなかったが、きっといい里親に恵まれたのだろう。第1話での「血のつながり方だけが家族の在り方ではない」という言葉が頭をよぎる。

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