フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※TVer・FODで見逃し配信)の初回が、きょう7日に放送される。
海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。
【第1話あらすじ】蔵田の意味不明な質問に戸惑う翼
出向先の「浜瀬市児童相談所」に出勤した翼を出迎えたのは、児童相談所の「暗いイメージ」とは正反対に元気な子どもたちと、一時保護所で課長兼保育士をしている南野丞(柳葉敏郎)だった。南野の指示で相談課へと向かった翼は、そこで児童福祉司の蜂村太一(風間俊介)や児童心理司の蒔田向日葵(生田絵梨花)ら職員と出会う。するとそこに、児童福祉司の蔵田総介(林遣都)が現れ、意味不明な質問をし、戸惑いを覚える翼。
そんな折、「子どもの泣き声が聞こえる」という通告が、あるマンションの住人から入った。中に入ると、2人は男の子の内ももにアザがあることに気付く。さらに翌日、児童相談所へ小学校から189の虐待の緊急通告が入る。その子どもはマンションで会ったアザのある男の子だった――。
“夏の月9”をしっかり感じさせる作品に
まず感じたのは、一つ一つのセリフがどれも重みがあって引きこまれるということだ。それは決して、主人公の翼や蔵田だけでなく、南野や蒔田らのセリフもだ。この作品がいかに取材を重ねて、このような台本が出来上がったということに、まずは感服する。
また、「離職率4割」「虐待は氷山の一角」「48時間ルール」など児童相談所に関する一見、辛辣な内容も盛り込まれているが、そのどれもが説明仕立てでなく、ごく自然に登場する。そのため我々も、着任したばかりの翼と同じ目線で児童相談所のことを知ることができる。
親はいつも「子どものために」と思っているが、そんな親にもいろいろ事情がある。しかし子もまた親のことを考え、複雑な思いを持って親と向き合っているのだと、思い知ることができる作品に。
昨年7月期の月9は『海のはじまり』だった。“親子の愛”がやはり海の近くのロケーションで描かれた。今回の舞台は海沿いの児童相談所。無邪気な笑顔で海をバックに走り回る子どもたち。その「笑いの中に痛みがある」というが、やはり子どもたちの笑顔には、一瞬のことかもしれないが癒やされる。今回もしっかり“夏の月9”を感じさせてくれるのがうれしい。