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翼を演じる福原は、演技力には子役時代から定評がある。その後も『舞いあがれ!』(2022~23年、NHK総合ほか) や映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(23年公開)と話題作に出演し、現在放送中の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(25年1月~、NHK総合ほか)では花魁役に挑戦。多彩な役に挑戦し、その都度繊細でかつ、豊かな感情表現で我々の心をつかんできた。

『舞いあがれ!』ではパイロットという夢に向かって真っすぐに突き進み、惜しみない努力をする姿。そしてそれがかなわないという現実に直面しても、前向きに生きる懸命さを見せてくれた。『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』では、命の大切さや大事な人を思う切ない気持ちを好演した。

そんな福原が今回演じる翼は、困っている人を助けたい、見て見ぬ振りができない。それがゆえに、「自分の正義感がちゃんと扱えない」と周りから指摘されてしまう。そして所轄刑事から一転、児童相談所の職員に。しかしそこでも「一つの家族に入れ込みすぎないでください」と言われる始末。戸惑いながらも「困っている人を助けたい」という信念は変わらず、一歩一歩進もうとするひたむきな姿には、エールを送りたくなる。福原のまた新たな一面を見ることのできる作品になるのでは、と予感させる。

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林遣都の子どもと向き合う時の目に注目

一方、福原とバディを組むことになる林遣都は、好青年役から狂気を秘めた役、そして社会現象を巻き起こした『おっさんずラブ』シリーズ(18~24年、テレビ朝日系・東宝)など、数々の役を見事に演じ分ける実力派俳優。毎回、いい意味で我々の期待を裏切り、楽しませてくれる。

今回演じる蔵田は、「普通の家庭に育った」という翼に「家族に普通なんてない」と、はじめから厳しいお出迎えだ。各家庭の訪問でもやや距離を取るように慎重に接するが、子どもに真摯(しんし)に向き合う時の目は真っすぐで優しく、これが林ならではの芝居の巧さなのだと感心する。

「自分たちは招かれざる客と言われている。それでも手を差し伸べ続けないといけない」というセリフがあるが、その手の差し伸べ方が違う2人。今後、どのようなきっかけでこのバディの距離が縮まり、お互いを受け入れていくのだろうか。その日が来るのが待ち遠しい。

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