フジテレビは3日、7月10日付で実施予定の大規模組織改編の概要を公表した。
編成局やバラエティ制作局などを解体・再編
今回の組織改編では、80年代からのフジテレビ躍進を象徴するキャッチフレーズ「楽しくなければテレビじゃない」を過度に重視した風土が根付いていたことを受け、組織風土形成に直結していた編成局やバラエティ制作局などの組織を解体・再編する。
「コーポレート本部」「コンテンツ戦略本部」「スタジオ戦略本部」の3本部制とし、編成の機能はコンテンツ戦略本部に新設する「コンテンツ投資戦略局」に集約。制作部門はスタジオ戦略本部のもと「第1スタジオ」「第2スタジオ」「第3スタジオ」「制作推進局」に再編する。
また、コーポレート本部には従来のアナウンス室を独立・格上げした「アナウンス局」を設置。番組との調整役を果たす「コーディネーター」を新設し、マネジメント部署を新設する。同本部には、コンプライアンス推進室を格上げした「コンプライアンス推進局」も設置し、人員を強化する。
このほかには、「IP・アニメ事業局」を設置。技術局と美術制作局を「テックアートデザイン局」に統合する。
局室長の女性割合が8%→29%に
この組織改編に伴う人事異動では、女性管理職が増加。局室長28人中8人が女性となり、女性の割合が8%から29%に上昇する。さらに、重要なポストへの若手・女性の登用を推進する。
「楽しくなければテレビじゃない」から脱却に向け、「サステナビリティ経営委員会」の下に「リブランディング・プロジェクト」を設置。次世代を担う中堅若手の声を吸い上げ、新たなコーポレートメッセージなどについて議論を開始する。