『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)と『トークィーンズ』(フジテレビ系)が、レギュラー放送化された2022年春から3年あまりが過ぎた。

昨春には前者の派生番組『上田と女がDEEPに吠える夜』(日テレ系)に発展したほか、昨秋にも『夫が寝たあとに』(テレビ朝日系)の放送時間が倍増し、『私が愛した地獄』(テレ朝)のレギュラー放送がスタート。さらに今春には『MEGUMIママのいるBar』(テレ朝)もレギュラー放送化されるなど、女性タレントを並べたトークバラエティがさらに勢いを増している。

いずれも週替わりのさまざまなテーマを女性目線から語るというコンセプトだが、今から9年前にそれらを先取りしたような深夜ドラマがあった。『ラブラブエイリアン』(フジ ※FODで配信中)は、女性だらけのトークバラエティ全盛の今こそ見てほしい作品と言っていいかもしれない。

  • 『ラブラブエイリアン』(C)岡村星/日本文芸社・フジテレビ

    『ラブラブエイリアン』(C)岡村星/日本文芸社・フジテレビ

小さな宇宙人は本音を引き出す振り

物語は石橋園美(新木優子)と宇田川由日子(森絵梨佳)が住む女性専用アパートにUFOが不時着するところからスタート。UFOから出てきたのは手のひらサイズの小さな宇宙人で、「壊れたUFOの修理が終わるまで、地球人の特異な生殖行動と個性的な食文化を研究しながら滞在する」ことになり、奇妙な同居生活がはじまる。

2体の宇宙人は小型の人形にしか見えず、しかも「日本語をしゃべり、敬語で礼儀正しい」という脱力した設定だった。ただその一方で、不時着した際に壊した窓ガラスを瞬時に直したり、呼びたい人物を瞬間移動させたり、特定の人間に本音をしゃべらせたりすることなどができる高度な科学力を持ち、「いつでも地球を滅ぼせる」という。

こう聞くと地球侵略を狙う宇宙人とのSF的な物語を想像してしまいそうになるが、毎回展開されるのは、その存在を無視するかのようにはじまる地球人たちのガールズトーク。そんなたくましい女性たちに対して、宇宙人は「『“ナサ”に電話するよ』と軽く脅しただけで言うことを聞いてしまう」という脱力した構図が効いている。

さらに、そんな園美たちと宇宙人の構図が当作最大の魅力である“ワンランク上の本音”を引き出すことにつながっていた。そもそも園美と由日子に友人の篠原サツキ(太田莉菜)、笠原チズル(久松郁実)を加えた4人は、ふだんから本音で語り合う気持ちのいい関係性。そこに宇宙人の特殊能力が加わることで恋人、元彼、合コン相手、職場の先輩後輩などを絡めた痛快かつ爆笑な本音トークが引き出されていく。

参考までに、第2話「本音でバーゲン」を少しネタバレしてみよう。まず由日子とチズルが園美の恋人・石川和志(菅谷哲也)を「男優顔」「男性器みたいな顔」とたとえるところからスタート。園美が目の前にいても気にせず本音をさらしていく由日子とチズルに笑いを誘われる。