フジテレビは19日、一連の問題における被害女性に対して、謝罪したことを明らかにした。あわせて、誹謗中傷対策などについても合意した。
謝罪の機会に「深い感謝と心からの敬意」
19日、清水賢治社長が対面し、主に以下の項目について謝罪した。
(1)本事案がフジテレビの「業務の延長線上」であると第三者委員会の調査報告書で指摘された状況で起きたこと
(2)女性からの被害申告があったにもかかわらず、人権を救済するために必要な対応を適切に行うことができなかったこと
(3)事案発生後の対外発信によっても精神的苦痛を与えてしまったこと
同局は「このような謝罪の機会を設けてくださったAさん(被害女性)に対し、深い感謝と心からの敬意を表します」とした。
誹謗中傷等に対してさらに厳正に対処
その上で、フジと女性の間で、主に以下の内容について合意書を締結した。
(1)フジテレビが女性協力して、本事案に関連してなされる不当な攻撃又は誹謗中傷から 守るための措置を講じるよう努めること
(2)フジテレビが一連の対応に関連して女性が被った経済的及び精神的損害に対する補償を行うこと
同局では、当該女性に対するものも含めて、「当社社員、元社員、その家族その他の関係者に対する根拠のない誹謗中傷等に対しては、刑事・民事の法的措置も含めて厳正に対処する方針」を表明。
誹謗中傷対策チームを組成し、SNSでの不当な攻撃、誹謗中傷を日常的に監視しながら、外部専門家の協力のもと、削除や発信者情報開示に向けた法的措置、抗議文の個別送付も含めて対応しているという。
さらに、現在、誹謗中傷対策チームを中心に訴訟も含めた対応策の強化を検討。個別事案についても適宜対応するとし、「当社は、今後は、Aさんとも協議・協力の上で、これらの誹謗中傷等に対してさらに厳正に対処してまいります」とした。
そして、「人権を軸に据えた改革の歩みをここで止めることなく、社会にとって信頼される存在であるために、更なる改革を推し進め、メディアという公共財としての責任を胸に、歩み続けることを改めてここに誓います」と宣言している。