京王電鉄は、駅構内の保安体制強化を目的に、AI画像解析技術を活用した監視システムの試験導入について発表した。同社が進めるDXによるオペレーション業務改革の一環で実施し、京王線の4駅(長沼駅、京王片倉駅、山田駅、狭間駅)が対象となる。

  • 駅構内の保安体制強化に向け、京王線の4駅でAI画像解析技術を試験導入

駅構内に設置されている既存の防犯カメラをセントラル警備保障が提供するAI画像解析システム「VACSシステム」と連携させ、AI画像解析による常時監視を行う。具体的には、白杖や車いすを利用している駅利用者の有無、転倒した人、不審物の置き去りなどをリアルタイムで検知し、サービス向上や安心・安全の向上、事故防止や保安体制の強化などを図る。

特定の異常をAIが自動的に検知した場合、画像センターに映像が送信され、監視員が確認の上、必要に応じてパトロール員が現地に出動する。駅係員にも連絡を行う。これにより、従来のような人による常時監視の負担を軽減しつつ、異常の早期発見と迅速な対応をめざす。

  • 駅構内に設置されている防犯カメラとAI画像解析システムを連携させ、異常行動や不審行動をAIによりリアルタイムに検知する

  • AI画像解析システム「VACSシステム」(セントラル警備保障が提供)により、検知画像は自動で画像センターに送信され、監視員が画像を確認する(イメージ)

導入にあたって使用されるカメラ映像は、「保安体制の強化とお客さまサービスの向上」に使用目的を限定。顔画像の抽出個人を特定する分析や解析は行わないとしている。