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神出鬼没でつかみどころのない犬頭の行動に、はじめは振り回されていた恵美子と有村。しかし独自の手法で次々と問題を解決していく頭の切れの良さと、その存在感はあまりに大きく、「またな」という言葉を最後に姿を消したことに、すっかり意気消沈する。それでも事件を解決しようと試みる取り残された「ワンチーム」。恵美子の風貌や言動は探偵風で「レッツゴーです!」「見えた!」とすっかり犬頭口調だ。一方でインパクトの強い有村の影響からか、いつしか雅弘の話し方が有村に似てきて……そんな個性豊かなワンチームに最後まで目が離せない。

その犬頭だが、冷静な表情で事件を解決し、恵美子には時として「全然違う!」と厳しくダメ出しする反面、カニとエビのモノマネやモーニング娘。を踊るなどユーモアあふれる姿もあり、まさに終始「予測不能」な人物だ。一方で雅弘に対しては、「お疲れ様でございます」とリスペクト感あふれる柔和な表情を見せる。

また、体が不自由なことを恐縮する雅弘に対して、“人と暮らしている犬は食事や散歩なども人間に頼りっきりだが、それは犬だけではなく、人にも誰しもできることとできないことがあり、頼れる人には頼ってお互いにできないことを補っていけばいい”と語る。この言葉には雅弘だけでなく、こちらまで勇気づけられる。

このように、全話を通してバラエティに富んだ表情や言動の緩急とギャップ、そして「犬の生まれ変わり!?」とまで思わせる愛嬌があるが、強烈な犬らしいしぐさや行動がごく自然なのは、さすが様々な役を演じてきた上川の器用さと引き出しの多さだと改めて感服する。

そこに、決して華やかではないが、鮮やかで色とりどりの華を添えたのが、内田演じる恵美子だ。ひたむきで真面目がゆえに、犬頭とは違う意味で「予測不能」な行動も多いが、かといって決して周りに不快感を与えることもなく、親しみやすく柔らかい雰囲気を醸し出し、温かく包み込んでいく。

2人のシーンは、最終回を迎えてしまうのが惜しいくらい、見ていて心地良いバランスであり、ナイスバディだった。

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「人だろうと犬だろうと、大切なことは共通している」

犬頭の犬ファーストの発言も最後まで健在。犯人に「言語道断だ!」と言い放つシーンでは、恵美子も思わず「そこ?」とあっ気にとられる。しかし、犬目線で語ってきたことには常に「人だろうと犬だろうと関係なく、大切なことは共通している」というメッセージが込められていた。自分の正体を知りたいと踏み込んでくる恵美子にも「そんなことはどうでもいいのではないのか?」と言いたいのではないのだろうか。

そして忘れてはいけないのが犬太(コラレ)の存在だ。雅弘の心のよりどころだけでなく、いつしか恵美子の話し相手にも。出てくるだけでホッとさせられる存在で、恵美子ではないが、意見を求めたくなるのも納得する。きっと語らずとも全てを分かっているのだろう。

そもそも犬は人間より視野が広い。我々も「犬目線」に高さをちょっと落として、一歩下がった立ち位置から周囲を冷静に見てみると、犬太のように見えてくることがあるのかもしれない。そして犬頭が語る「本当に大切なこと」に気付くことができるのでは。そんなことを考えながら見る犬頭の「ラストメッセージ」には思わずグッとくるものがある。

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