視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(2月17日~23日)を発表した。
コア1位にNHK『ニュース645』
この週では、23日放送の番組が多数ランクイン。個人全体とコア視聴層のいずれにおいても、ランキングの半数を日曜日の番組が占めており、珍しい傾向と言える。
一般的に連休の中日は外出する人が多いと考えられるが、年末年始や春休みのような長期休暇に挟まれた時期であるからか、この連休は自宅でゆっくりテレビを楽しむ人も多かったのだろう。『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)、『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ)、『ナニコレ珍百景』(テレビ朝日)など、日曜夜を代表する人気コンテンツがランクインした。
また、日曜の夜は民放各局のニュース番組が少ないため、NHKのニュース番組に注目が集まった可能性がある。特に、コア視聴層のランキングで『ニュース645』が1位となったことは、その影響を如実に示していると言えるだろう。報道番組の選択肢が限られる中、安定した視聴習慣を持つNHKのニュースに注目が集まったのかもしれない。
杉下右京でも「女性の心はなかなか理解できない」
個人全体で3位(64.3%)にランクインしたのは、おなじみの『相棒 season23』(テレビ朝日)。第16話「花は咲く場所を選ばない」では、画商の男性の殺害事件を軸に、美術界の価値観が問われるミステリーが展開された。杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)のコンビが事件の真相に迫る過程で、若手画家たちの複雑な人間関係が徐々に明らかになっていく。
事件の背景には、アート業界特有の価値判断と人間関係の複雑さが絡み合い、視聴者は美術の世界における「価値」とは何かを改めて問いかけられる内容となっている。さらに、作品評価の基準という問いが物語全体を通じて丁寧に描かれた。
登場人物たちの心理描写も細やかで、特に若手画家たちの葛藤や内面の変化が説得力をもって表現されていたことも、視聴者をくぎづけにしたようだ。
一方で、右京が小手鞠(森口瑤子)に菜の花畑へ誘った理由を尋ねるシーンでは、女性の心を読み取れない右京の鈍感さも視聴者を楽しませた。SNSでは、「どんな分野でも見識を誇る右京だけど、女性の心はなかなか理解できない」「右京さん、朴念仁が過ぎますよ!」という声も。“博識な名探偵”の意外な一面が垣間見える温かいオチが、視聴者の心に残るエピソードとなったようだ。