韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(22)などで知られる俳優のチュ・ジョンヒョクが、松たか子主演のTBS新春スペシャルドラマ『スロウトレイン』1月2日21:00~)で日本ドラマに初出演。「子供の頃から日本のドラマや映画が大好きで、いつか日本の作品に出たいというのは、自分の中でやりたいことの1つでした!」と喜びを口にする。日本語セリフにも初挑戦したジョンヒョクに、現場でのエピソードや、本作の内容にちなんだ人生における分岐点、将来の展望について話を聞いた。
ドラマ『海に眠るダイヤモンド』や映画『ラストマイル』などの野木亜紀子氏が脚本を手掛けた本作は、鎌倉に住む渋谷葉子(松たか子)、都子(多部未華子)、潮(松坂桃李)という全く性格の違う3姉弟が、それぞれにとっての“人生”の分岐点に遭遇し、様々な葛藤をしながらも、真の幸せを模索していく物語。ジョンヒョクが演じたのは、都子と出会うことになる、飲食関連の投資会社で働く青年オ・ユンスだ。ユンスは幼少期を日本で暮らしており、日本語が話せるという設定だ。
脚本を読んだ感想としては「普通の何気ない物語が静かに落ち着いた形で描かれるところがいいなと思いました。大きな事件は起きないけれど、それぞれが持っている葛藤みたいなものがとても心に届く作品だなと思いました」としみじみ語る。
本作で描かれるのは人生の分岐点だが、ジョンヒョクにとってのそれは、俳優の道へ進むと決断した時だったという。
「僕は20代まで全然違う仕事をしていて、それまで俳優になるなんて考えたこともなかったんです。実は大学の専攻が、ホテルのホスピタリティやマナーを学ぶ学部でした。子供の頃は、タイタニック号のような豪華客船に乗ってアテンドしたり、バーテンダーをしたりするのが夢でした。実際にそういう仕事をホテルやカフェでやっていましたし。ところがある時、プロモーションビデオに出演する機会を得て、そこから俳優業に興味を持ち始めました」
バーテンダーをやっていた時に転機が訪れたそうだ。
「韓国のバーでバーテンを2年くらいやっていたのですが、オーストラリアでバーをやらないかとスカウトをされました。その時、自分はやはり演技の道に進みたいと思っていたのですが、どうするのかをすごく悩み、父親にアドバイスを求めたんです。それは、俳優になるという“夢”を選ぶべきか、“お金”を選ぶべきかの決断でした。そこで父親が『夢を選べ』と言ってくれたので、今があります。まさにそれが、自分にとっての大きな転機でした」