「マイナビ2025年卒学生就職モニター調査(8月の活動状況)」で、来春就職を予定している学生の現在までの就活状況がわかってきました。

平均エントリー社数は過去4年間で最低となる一方、複数企業からの内々定を獲得する学生は増加傾向となっています。今回は、2025年卒の就活生のこれまでの活動状況と、企業選択の基準などについてレポートします。

2025年卒の平均エントリー社数は19.3社

これまでの活動状況としては、平均エントリー社数が前年比2.4ポイント減の19.3社、エントリーシート提出社数が前年比1.2ポイントの12.6社、WEB面接含む面接を受けた社数が前年比0.4ポイント減の7.8社となりました。

総じて就活生の活動量は減少傾向で、インターンシップに参加する学生が増えた影響もあってか、早期に企業の絞り込みを進めたうえで、就活本番に突入した状況がうかがえます。

  • マイナビ2025年卒学生就職モニター調査(8月の活動状況)より

67.1%が2社以上の内々定を獲得

就活生の活動量が全般的に減少傾向となる一方で、増加傾向となっているのが、複数内々定を獲得する学生の比率です。

1社だけ内々定を獲得した学生については、2022年卒が36.5%、2023年卒が35.0%、2024年卒が32.2%、2025年卒が32.9%と年々減少傾向で、2社以上の内々定を獲得した学生を卒業年度別で合計すると、2022年卒が63.5%、2023年卒が64.9%、2024年卒が67.7%、2025年卒が67.1%と、少しずつではありますが、増加傾向となっていることがわかります。

  • マイナビ2025年卒学生就職モニター調査(8月の活動状況)より

待遇・勤務地を重視して入社予定企業を判断

この調査では、入社予定先企業を選択する際、学生は何を重視しているかについても聞いています。

1位は昨年と同じく「待遇(給与・福利厚生等)に関する情報」(53.1%)、2位も昨年と変わらず「勤務地に関する情報」(38.7%)、3位も昨年と変わらず「ワークライフバランスに関する情報」(30.1%)となっています。

全体的な順位に大きな違いはないようですが、「待遇(給与・福利厚生等)に関する情報」と「ワークライフバランスに関する情報」については、過去3年で最も数値が高くなっており、学生の企業選択の基準にも変化の兆しが感じられます。

  • マイナビ2025年卒学生就職モニター調査(8月の活動状況)より

将来は「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」

今回の調査では、入社後のキャリアについてどのように考えているかについても聞いています。

「人生100年時代 今後の働き方として考えに近いもの」として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」(42.8%)が最多、次に「投資をして自分の資産を増やしたい」(26.5%)、3位が「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」(23.8%)となりました。

昨年と変化がある項目をピックアップすると、「いいところがあれば転職してキャリアアップしたい」が前年比マイナス5.6ポイントとなり、「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」と順位が入れ替わりました。

また、「早期リタイア・FIREしたい」が前年比マイナス14ポイントとなり、前年4位から今年9位に順位が落ちています。

今回は、アンケート調査を基に、2025年卒の就活生のこれまでの活動状況についてポイントを整理しました。

入社予定先が決まっている学生については、来月には大半が内定式を迎え、来春にはいよいよ新社会人としてのキャリアを歩み始めることになります。