マイナビ主催の「インターンシップ&キャリア発見EXPO」が5月24日、東京ビッグサイトで開催された。多くの人気企業が軒を連ねるなか、特に金融系を志す学生たちの関心を集めたのが日本住宅ローンである。
日本住宅ローンは「マイナビ・日経 2027年卒大学生就職企業人気ランキング」の「クレジット・信販・リース・その他金融」部門で第1位を獲得し、文系総合でも24位にランクインするなど、就活生の間で圧倒的な支持を得ている。
「必要以上の利潤は追求しない」という倫理観
日本住宅ローンは、積水ハウス、大和ハウス工業、住友林業、セキスイハイム(積水化学工業)、そして三菱HCキャピタルによる共同出資で誕生した。この安定したバックボーンこそが、同社の最大の特徴であり強みとなっている。
担当者は「日本住宅ローンのもう99%以上が、この4つのハウスメーカーで家を建てていただくお客様です」と説明。「(ハウスメーカーからの)出向者が自社のハウスメーカーにPRするので、我々社員が営業をやることはありません。そこが非常に特殊だと思います」と話し、“自前で営業職を抱える必要がない”という特徴もアピールする。
経営基盤も安定しており、従業員数189名という規模でありながら、住宅ローン融資残高は2.3兆円にも到達。これは地方銀行と比較しても5〜6番目に匹敵する規模だという。日本格付研究所からは「A+(シングルエープラス)」の評価を得ており、ニコンや無印良品(良品計画)といった名だたる大企業と同等の信用力を誇る。
同社が掲げるスローガンは「本気で楽しもう。夢をかなえることも。その先の未来も。」。これについて担当者は、「仕事を本気で楽しむためには、やっぱり経営が安定している必要がある。安定した経営基盤があるからこそ、仕事を思いっきり楽しめるのだと思います」と語る。
金融機関といえば「利益の最大化」を目指すイメージが強いだろう。しかし、日本住宅ローンはまた事情が違う。
通常の株式会社であれば、利益は株主へと還元されるが、「我々の場合、収益が上がったら、ハウスメーカー向けの住宅ローンの金利を下げる。そうすることで、株主に対してキャッシュではなく、良質な住宅ローンで還元し、お客様に対してはマイホームという“夢”を提供することで貢献していく。これが私たちの還元方法です」と担当者は解説する。
この独自のビジネスモデルにより、他社では採算が合わずに取り扱えないような“ニッチ”な商品開発も可能にしている。現在、同社が展開するローン商品は16種類に及び、「どれだけ儲かるか」ではなく「どれだけ家を持てる人を増やせるか」という視点で商品が作られているという。
「営業職がない代わりに、自分たちで商品やサービスを作り上げるのが仕事」と担当者は説明する。同社では社員全員が総合職であり、新商品の開発や業務プロセスの改善などは、部署を横断したプロジェクト業務によって進められる。そこで主体となって動くのが、若手社員だ。
「新商品開発プロジェクトのメンバー構成を見ると、20代、30代がほとんど。リーダーを若手が務めることもあります。商品そのものだけでなく、どう審査して、どう融資を実行するかという『事務の構築』も含めて、若手がアイデアを出し合って作り上げているのです」(担当者)
また、待遇面での魅力も学生の関心を集める要因となっている。初任給30万円、社員の平均年収は780万円。拠点は東京の新宿マインズタワーのみで、一般的にネガティブな要素とされがちな転勤もない。こうした働きやすさとやりがいの両立が、就職企業人気ランキング1位という結果に繋がっているに違いない。
説明会を終えたばかりの学生に、この日の感想をお聞きしてみた。
「もともと金融業界や公共性の高い仕事に興味がありました。今日、実際にお話を聞いてみて、利益を必要以上に追求しないという姿勢や、営業職がなく、専門性で勝負するという点に強く惹かれました。春のオープンカンパニーにも参加して、より深く知りたいと思います」(都内の学校に通う大学3年生)
家を建てるという人生最大の夢をサポートし、その対価を社会や顧客に還元していく。金融という仕組みを使い、少しでも社会を良くしようとする。そんな志に対する共感が、学生たちの間でも強く根づき始めているようだ。





