注目のバーガー① 37 ステーキハウス & バー

  • 37 ステーキハウス & バー「21日間熟成ブラックアンガスビーフのハンバーガー カポナータと生ハム、モッツァレラチーズを燻製BBQソースで」

    「21日間熟成ブラックアンガスビーフのハンバーガー カポナータと生ハム、モッツァレラチーズを燻製BBQソースで」(3,300円、テイクアウトは3,400円)。生ハムはイタリア産の燻製生ハム、スパイスを利かせたモッツァレラはスライスチーズ4枚分の大ボリューム!

グランプリ最強王者がこちら“サーティーセブン”。レギュラー部門は2015~17年まで3連覇、特別限定部門も2021~23年まで3連覇して共に殿堂入り。今年は賞レースには加わらず、「殿堂入りのバーガー」として提供しています。

  • 37 ステーキハウス & バー「21日間熟成ブラックアンガスビーフのハンバーガー カポナータと生ハム、モッツァレラチーズを燻製BBQソースで」

    ステーキハウスの火加減でしっかりグリル。「グランプリの最初の1店目は『37』から」という人も多いそう

強さの秘密は参加店中でも数少ない「炭火焼き」。じっくり焼き上げたパティは21日間熟成のUSブラックアンガスビーフに豪州牛を合わせた180g。リブロースなどのステーキ肉の"挽材"を集めて7mmの粗挽きに。味付けは沖縄の「粟国の塩」と黒胡椒のみ。これを特注のバンズに挟んだ時点で、すでに十分美味! 上に何が乗ってもおいしい状態です。

今年はイタリアの野菜煮込み「カポナータ」に生ハムとモッツァレラを合わせた地中海風アレンジ。どっしりと安定感のあるパティの上に生ハムの塩気とカポナータの甘味がほんのり乗って、夏らしい明るく陽気な味わいです。王者の余裕と風格が漂う一品!

注目のバーガー② グランドフードホール

  • グランドフードホール「100%ビーフパテ×3XローストビーフのSPECIALバーガー」

    「100%ビーフパテ×3XローストビーフのSPECIALバーガー」(3,800円)。ローストビーフとパティを合わせてビーフ200gの圧巻。サイドのポテトは「インカのめざめ」。これも美味!

ヒルサイドエリア地下2階のこちらはハイセンスな食品スーパー。通称“グラホ”。社長自ら全国を巡って買いつけた逸品がそろうセレクトショップであると同時にデリカテッセンも充実。看板商品のローストビーフをはじめ、すべて店内で調理・製造しています。

  • グランドフードホール「100%ビーフパテ×3XローストビーフのSPECIALバーガー」

    店内で作ったローストビーフを常時数種類販売。写真は豪州牛ランプ肉のローストビーフ

グランプリには2022年以来2度目の登場。今回のバーガー用に宮崎県産の和牛でローストビーフを特別製造。厚さ3~4mmのスライスが国産牛120gパティの上に約80g乗る"Wビーフ"のバーガーで勝負です。パティにレホールソース、ローストビーフにはマヨベースのバーガーソースを配置。バンズはグラハムバンズ。グリルドオニオンから芳ばしいコゲの風味、ホワイトビネガーで和えた紫キャベツからはクミンの香り。そんな"スパイスフル"なバーガーを、添えられた第3のソース=チーズソースがまろやかにまとめます。2つのビーフと3つのソースで送る迫力の一品!

注目のバーガー③ ラ ブリアンツァ

  • ラ ブリアンツァ「黒毛和牛の煮込みとブッラータチーズ、トリュフのバーガー」

    「黒毛和牛の煮込みとブッラータチーズ、トリュフのバーガー」(3,000円、1ドリンク付き)。仕上げにエキストラバージンオリーブオイルを回しがけた、夏らしい一品。サマートリュフは目の前で削るパフォーマンス付き

ミシュランガイド東京のビブグルマンに6年続けて選ばれたイタリアンの名店が、2016年以来2度目のグランプリ参戦です。ビブグルマンとは「価格以上の満足感が得られる料理」のこと。そんなお値打ち感満点の良質なイタリアンが食べられる「ラ ブリアンツァ」の「らしさ」をギュッと凝縮させた集大成的一品がこちら。

  • ラ ブリアンツァ「黒毛和牛の煮込みとブッラータチーズ、トリュフのバーガー

    こちらが人気の「和牛ラグーのスパゲッティ」。麺は手打ちパスタの「ピチ」に変更。バーガーには同じ煮込みモモ肉を大きくカットし、繊維感を残して乗せています

粉の配合まで指定した全粒粉の特注バンズに、人気メニューの牛肉煮込みをサンド。煮込みは肉と同量の玉ねぎ+トマトと共にグツグツ3時間。ハーブ・スパイスは不使用。玉ねぎの甘味が「ふわっ」と利いた、素朴でナチュラルな味わいのラグーです。そこへブッラータチーズの「とろっ」とおいしい部分だけをくりぬいてかけ、上からイタリア産のサマートリュフがたっぷり。いかにも夏らしい、ライトで爽快な味わいの限定メニュー。食べられるのはグランプリ期間中だけ!

注目のバーガー④ 鐵ちゃん

  • 鐵ちゃん「まぐろ×牛 チーズスマッシュバーガー」

    「まぐろ×牛 チーズスマッシュバーガー」(1,680円)。刺身皿に乗り、熱いほうじ茶と共にいただくユニークな一品。バンズはグランプリ期間中に「ふわふわ」から「もっちり」に変更

メトロハット/ハリウッドプラザ地下2階のこちらは、右から入ると寿司屋の「ぴんとこな」、左から入るとマグロ専門店「鐵ちゃん」というユニークな店舗。中はつながっています。昨年「マグロカツバーガー」で初参戦してインパクト賞に輝いた鐵ちゃん。今年は秀逸なアイデア作で勝負です。

  • 鐵ちゃん「まぐろ×牛 チーズスマッシュバーガー」

    牛とマグロがハーフ&ハーフのパティは1枚100g。2枚挟んでいるので合わせて200gパティのダブルバーガー

注目はマグロの赤身と牛肉を50:50で合わせたパティ。これは新しい! この日のマグロは長崎・五島列島で水揚げされたもの。これを細かくチョップ(手切り)して中挽きの牛肉と合わせ、鉄板の上でギューッとスマッシュ! かかるソースはわさびマヨ。そのすりおろしたわさびが派手に「ツン!」と利くところへ、オニオンの辛味と生ピーマンの苦味。ケチャップ&マスタードも派手にかかって、年に一度の祭りにふさわしい、何ともにぎやかな内容。しかもこれが熱いほうじ茶と劇的な相性。こんなにお茶と合うバーガーは初めて! インパクトと刺激に満ちた一品です。

注目のバーガー⑤ リゴレット バーアンドグリル

  • リゴレット バーアンドグリル「フライドチキンバーガー」

    「バッファローチキンバーガー」(1,980円)。レギュラーメニューの「フライドチキンバーガー」を夏向けにウンと辛くした特別版

レギュラーメニュー部門の3連覇=殿堂入りが懸かるリゴレットは、両部門通算7度のグランプリを誇る強豪。席数164席+個室2室の大きな店は中も外もキラキラ。絶えずにぎやかで活気に満ちたカジュアルダイニングです。

  • リゴレット バーアンドグリル「フライドチキンバーガー」

    タルタルソースはオニオンの下に「辛くないタルタル」、チキンの上に「ゴルゴンゾーラ入りタルタル」の二部構成

特別限定部門のこのバーガーは鶏モモ肉230gを使用。マリネの段階で余計な水分を抜き、味を凝縮させたチキンを180℃の油で揚げたのち、オーブンに入れてカリカリに仕上げています。その上からホットソースとゴルゴンゾーラ入りのタルタルソース。挟むバンズは系列店の「SHIBUichi BAKERY」作――という内容。これが辛い! 容赦なく辛い! 予想の上を行く辛さはハバネロから。そして堪らぬ旨味は溶かしバターから。救いはミルクバンズの甘味。その合間を縫ってチキンの皮の芳ばしさ。辛いけれども竹を割ったような明快なおいしさ。とんでもない辛さを"お見舞い"されるキャッチーでホットな一品!

「いつもの店内」「いつもの厨房」という最高の条件がそろった決戦の舞台、それが六本木グルメバーガーグランプリです。もしもハンバーガーという食べ物に他の料理の技法や工夫が加わって、「何か新しいもの」が生まれるとしたら――最も高くその可能性を秘めた"創造の場"は、この六本木グルメバーガーグランプリであろうと筆者は考えます。皆さんもぜひその「参加者」となって、ゆったり快適に真夏のグランプリをお楽しみください!