2位は、『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』(日本テレビ)。警視庁に実在する「身元不明人相談室」を舞台に、名もなき遺体の身元を特定し、家族のもとに帰すという重要な使命に取り組む刑事たちの物語を描いた作品だ。ミステリーとヒューマンドラマが融合した異色の警察エンタテインメントであり、「これまでにない警察ドラマ」として、視聴者の注目を集めている。
主演を務める小芝風花は、地味で誰も行きたがらない部署に自ら志願して配属された変わり者・三田桜を演じている。対照的な性格の月本真役には大島優子が抜てきされ、2人の息の合ったバディ演技に注目が集まっている。
さらに、吉田鋼太郎が演じる利根川譲治室長も重要な役割を担っている。利根川は57歳の身元不明人相談室長で、一見地味に見えるが、かつては優秀な捜査一課刑事だった。ある出来事をきっかけに現在の部署に異動となった彼の過去にも、物語の鍵が隠されているようだ。
本作の特徴は、従来の警察ドラマとは一線を画す独特の設定にある。犯人逮捕までを描く王道の展開ではなく、身元不明の遺体から始まり、亡くなった人々の秘められた思いを丁寧に描き出すという新しいアプローチを採っている。
脚本を手がける八津弘幸氏は、当初このドラマは民放の連ドラでは実現が難しいと考えていたそうだ。しかし、プロデューサーの熱意により企画が動き出し、リアリティとエンタテインメント性のバランスを慎重に調整しながら、心に響く物語としてドラマ化を実現した。
男性視聴者から厚い支持
視聴者の反応も上々で、注目度ランキングでは個人全体で2位、男性で2位、女性で4位という高い数字を記録している。特に男性視聴者からの支持が厚く、66.2%という高い注目度を獲得した。
SNSでも本作に関する投稿が多く見られ、「小芝ちゃんと大島さんのバディ最高です」「シリアスとコミカルのバランスが絶妙で1話からドラマの世界観に引き込まれました」「テンポ良い会話と亡くなった名もなきご遺体とその家族に寄り添う桜と真の姿に見入ってしまいました」といった好意的なコメントが目立つ。また、実在の部署をモデルにしているという点も視聴者の興味を引きやすいのかもしれない。
単なるミステリーではなく、人間の温かさや、命の大切さを改めて感じさせてくれるこの作品は、多くの視聴者の注目を集める夏ドラマになりそうだ。