第28話「一帝二后」では999(長保元)年から1000(長保2)年の様子が描かれた。

今回は、中宮・藤原定子が難産の結果、命を落とし、周囲の人々にはかり知れない悲しみをもたらしたシーンが注目を浴びた。また左大臣・藤原道長が倒れ、2人の妻とそれぞれの家族の立ち位置が描かれたシーンが非常に印象に残った。

トップ3以外の見どころとしては、何といっても倫子と明子の静かな激突が挙げられる。倫子が「うちでおたおれになればよいのに…」「どうぞ我が夫をこちらで看病願いますね」などと、敵意をむき出しにする倫子に、多くの視聴者が戦慄した模様。また、倫子と明子の着物の柄がまったく同じ問題まで勃発し、沈静化するまでには多くの時間が必要となりそうだ。

その他にも、道長と一条天皇から強烈な板挟みに合いつつも、見事、彰子立后の立役者となった、内裏でもっとも過酷な中間管理職である蔵人頭・藤原行成や、一条天皇の問いかけに、「笛は聞くもので見るものではございませぬ」と、正論をかまして閨房指南役である赤染衛門(凰稀かなめ)を凍り付かせた藤原彰子。地雷を踏みまくるまひろの弟・藤原惟規(高杉真宙)に、さりげなく道長に娘が生まれたと報告をする藤原宣孝など、今回も充実したラインナップとなった。

きょう28日に放送される第29話「母として」では、2年の月日が流れ、まひろは宣孝や賢子と穏やかな日々を過ごす。一方、内裏では、40歳を迎えた女院・藤原詮子の体調不良や、定子の死により、道長への憎悪を一層たぎらせる伊周など、新たな問題が次々と起こる。次回では果たしてどのシーンが最も注目されるのか。