なかやまきんに君主演ドラマ『筋トレサラリーマン中山筋太郎』が、読売テレビ・日本テレビ系であす28日(23:59~)に放送される。今作は、仕事に、恋愛に、人間関係に小さな悩みが山積みのさえないサラリーマン・中山筋太郎を主人公に、マッチョたちの悲哀や筋肉あるあるを描く、前代未聞の“筋トレドラマ”。昨年9月に第1弾が放送されると、SNSでは「面白い」「ぶっ飛んでる」「最近で一番笑った」「筋トレしたくなる」と絶賛の声があふれた。
今回は、7 MEN 侍の菅田琳寧、落合モトキ、えなこ、ダウ90000の忽那文香・中島百依子、DJ KOO、西川貴教、山下真司、武田真治、堀部圭亮と、豪華なキャストがそろう第2弾放送を前に、読売テレビの金井南燮プロデューサーにインタビュー。2006年入社の金井Pは、バラエティ一筋で今作が初ドラマだという。「体を鍛えている方が面白がってくれることが第一」というぶっ飛んだ軸を掲げる金井Pの今作へのこだわり、きんに君の面白さとは。
なかやまきんに君の面白さ引き出す“違和感”
――まず、今作構想のきっかけを教えてください。
読売テレビでは定期的に新番組につながる企画の募集があるのですが、いつもと少し毛色の違う、「地上波放送より配信を重視する、新しい価値を生む企画」が募集される機会があって。そこに『中山筋太郎』がハマって実現しました。
――きんに君さんの主演ドラマを制作したいと思ったきっかけは。
いろいろな場で活躍しているきんに君の面白さをずっと解明したいと思っていたんですけど、一番大きなきっかけになったのは、福岡市東警察署で一日警察署長をされていた動画です。
――アナウンサーの方が思わず笑ってしまった動画ですね。
ああいった真面目な場所に代表されるような、「きんに君がいることに違和感を覚える、“わけがわからないシチュエーション”」が、一番きんに君の面白さを引き出せるんじゃないかと気付いて。企画に落とし込むにあたって、ドキュメンタリータッチでも旅番組でも面白そうだけど、分かりやすく違和感を演出できそうなドラマを選びました。きんに君がドラマの主演をやっていたら、それだけで“わけがわからない”面白さがあるなと。
――オファーしたとき、きんに君さんは驚いていましたか。
驚いていました。僕としては、今のきんに君の活躍を見ていると、どんなお仕事が来てもおかしくないと思うんですけどね。最初はお芝居の経験がほとんどないことを不安に感じられていたのですが、「ほぼきんに君そのままなので大丈夫です」と伝えて(笑)。話しているうち「楽しそうですね」と面白がってくださって、時間はかからずOKをいただけました。
第1弾クランクアップ時には完全な俳優に
――今作は筋肉や筋トレの豆知識がたくさん盛り込まれていることも特徴で、第1弾放送後には「勉強になる」との声も上がっていました。唯一無二の“筋肉ドラマ”がどのように生まれたのか教えてください。
この業界で一人だけかもしれないと思っているのですが、実は、“ボディービルダーをガチでやっている構成作家”がいまして。
――そんなベストマッチな方が!
彼に、マッチョあるある、最近のマッチョが気になっていることをたくさん挙げていただいて、脚本を作っていきました。“筋トレドラマ”として、体を鍛えている方が面白がってくれることを第一に据えています。その上で、筋トレの世界を知らない方にも伝わることを心がけました。
――ドラマの方向性をお伺いするインタビューで「体を鍛えている方が面白がってくれることが第一」という回答をいただいたのは初めてです(笑)。第1弾で本格的なお芝居に挑んだきんに君さんですが、現場ではどんな雰囲気でしたか。
最初は探り探りでしたが、第1弾の途中から何かをつかめたようで、終わる頃には完全に俳優さんになっていました。第2弾のクランクインでは、自信を持ってお芝居をされていて、もう何の心配もなかったです。こちらから「こんなとき、どう言われたらマッチョの方はイライラしますか?」と聞いたことに、提案していただく場面もありました。
――きんに君さんが何かをつかめたという、変化のきっかけは。
きんに君が出ずっぱりのドラマなので、自分がしっかりやらないとリアルに撮影が終わらないのでは……と、危機感を覚えてスイッチが入ったんじゃないかと思います(笑)。