JR西日本とJR東海は4日、「立山黒部アルペンルート」のロープウェイ・トロリーバス等を乗り継いで通り抜ける「立山黒部アルペンきっぷ」を今年も発売すると発表した。北陸新幹線の延伸開業(金沢~敦賀間)にともない、一部を除き商品内容が変更される。

  • 「立山黒部アルペンきっぷ」は4月1日発売。出発駅から「立山黒部アルペンルート」まで北陸新幹線(3月16日に開業する金沢~敦賀間を含む)も利用できる

「立山黒部アルペンきっぷ」は、発駅から「立山黒部アルペンルート」までの往復と、「立山黒部アルペンルート」内(富山~信濃大町間)の交通機関8日間乗り放題がセットになった企画乗車券。有効期間中、富山~信濃大町間の交通機関である富山地方鉄道、立山ケーブルカー、高原バス、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカー、関電トンネル電気バスが乗降り自由に。扇沢~信濃大町間のバス(北アルプス交通またはアルピコ交通)については、扇沢、日向山高原、大町温泉郷、信濃大町の各停留所に限り乗降り自由となる。

JR東海は往復のいずれかで東海道本線・高山本線を経由する「ひだコース」、東海道本線・北陸本線・北陸新幹線を経由する「しらさぎコース」を発売。「ひだコース」は特急「ひだ」「しなの」の普通車指定席、「しらさぎコース」は特急「しらさぎ」「しなの」の普通車指定席と北陸新幹線富山~敦賀間の普通車指定席を利用できる。特急列車の普通車指定席利用は片道あたり1回となる。

JR西日本は「往復北陸新幹線経由」と「北陸新幹線・中央線経由」の2種類を発売。ともに出発駅と「立山黒部アルペンルート」の往復において特急列車と東海道・山陽新幹線の普通車指定席を利用できる。加えて、「往復北陸新幹線経由」は富山~敦賀間と糸魚川~敦賀間、「北陸新幹線・中央線経由」は富山~敦賀間でそれぞれ北陸新幹線の普通車指定席を利用可能。東海道・山陽新幹線、特急列車の普通車指定席の利用は片道あたりそれぞれ1回となる。

発売期間は4月1日から11月23日まで。利用期間は4月15日から11月30日まで。ゴールデンウィーク期間の4月27日から5月6日までと、お盆期間を含む8月10~19日は使用できない。きっぷの出発駅とその周辺のおもな駅、主要な旅行会社の支店・営業所で取り扱う。

  • 立山トンネル無軌条電車(トロリーバス)は年内で運行終了。2025年4月から電気バスへの変更を計画している

商品内容の変更にともない発売額も変更。JR東海の「ひだコース」は名古屋市内からの利用で2万1,180円と据え置く一方、「しらさぎコース」は名古屋市内からの利用で2万5,470円(990円値上げ)に。JR西日本の「往復北陸新幹線経由」は大阪市内からの利用で2万9,540円(2,600円値上げ)、「北陸新幹線・中央線経由」は大阪市内からの利用で3万1,840円(2,240円値上げ)となる。