西日本鉄道は、天神大牟田線の新駅・桜並木駅の開業に合わせ、2024年3月16日に春のダイヤ改正を実施すると発表した。コロナ禍で運転を取りやめていた平日昼間帯(10~15時)の特急を復活させるとともに、春日原駅を新たに特急の停車駅とする。

  • 特急として運転される柳川観光列車「水都」。ダイヤ改正で平日昼間帯の特急が復活する

天神大牟田線の特急は西鉄福岡(天神)~大牟田間を1時間強で結び、途中の薬院駅、大橋駅、西鉄二日市駅、西鉄久留米駅、花畑駅、大善寺駅、西鉄柳川駅、新栄町駅に停車。以前は平日昼間帯も特急を毎時2本運転していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大等で利用動向が大きく変化したため、2021年3月のダイヤ改正で平日昼間帯の特急を急行に変更した。

現在、西鉄福岡(天神)駅において、平日は6時30分頃から9時30分までと15時30分から22時0分まで、土休日は6時30分から22時0分まで、大牟田行の特急を30分間隔(一部時間帯を除き毎時0・30分発)で運転している。平日昼間帯の10~15時は急行と普通のみ運転され、毎時0・30分に大牟田行の急行、毎時17・47分頃に花畑行の急行(花畑駅で下り普通に接続)が発車。同時間帯の普通も含めた発車本数は毎時10本となっている。

その後、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、利用状況が回復したことから、2024年3月のダイヤ改正で列車の運転本数を現状より3%(平日)増発。運転を取りやめていた平日昼間帯の特急が復活し、同時間帯における西鉄福岡(天神)駅の発着本数を現行の毎時10本(急行4本、普通6本)から毎時12本(特急2本、急行4本、普通6本)に増やす。

あわせて春日原駅を特急の停車駅に追加。春日原駅は春日市に所在する駅だが、隣接する大野城市との境界線付近にあり、大野城市役所への最寄り駅となっている。2022年8月に高架化され、2024年7月に新駅舎の供用を開始する予定。路線バスとの接続等で交通結節点としての機能も有することから、西鉄は春日原駅を春日市・大野城市の拠点駅と位置づけ、ダイヤ改正に合わせて特急・急行・普通の全種別が停車する駅とした。これにより、平日・土休日ともに1日あたり61本の特急が春日原駅に停車し、昼間帯の10~17時は特急・急行が約10分間隔で運行することになるという。

  • 西鉄福岡(天神)行の急行。ダイヤ改正後は平日朝の一部列車のみ西鉄平尾駅と高宮駅にも停車する

今回のダイヤ改正で平日朝ラッシュ時間帯における混雑率の平準化も図り、これまで普通のみ停車していた西鉄平尾駅と高宮駅に急行が停車。大橋駅を平日朝の7時59分から8時50分までに発車する西鉄福岡(天神)行の急行10本を対象に、高宮駅と西鉄平尾駅も含め、終点まで各駅に停車する。なお、混雑平準化に伴う車両調整のため、女性専用車両の列車を9本に変更するとのこと。