希望が叶った復讐ドラマ出演
――そして1月期の連続ドラマ『消せない「私」―復讐の連鎖―』へのレギュラー出演もあります。こちらはドロドロ系ですよね。これまでにもドロドロ系作品には出られてますね。
同じ日本テレビDEEP枠の『夫婦が壊れるとき』もドロドロしたドラマだったのですが、その時は、僕はドロドロに関わらない役だったんです。それで「ぜひ次はドロドロに混ぜてください」とお伝えしていたんです。そしたら本当に叶いました!
――そうだったんですね。今回はきっちりドロドロの渦中に入れるわけですね。
復讐ドラマなのですが、僕はその復讐に協力する役です。まだ撮影は始まってないんですが(取材時)、原作コミックは「これドラマでできるのかな」というくらい展開も激しいですし、復讐のきっかけになる出来事もかなり重たいんです。脚本もすごいことになってます。僕は4話からの登場ですが、みなさん1話から心して楽しんで見ていただけたらと思います。
若き日のレオナルド・ディカプリオに刺激
――阿佐さんご自身について教えてください。もともと俳優を目指して上京したそうですが、そもそものきっかけは?
高校1年生のときに、大阪にあるダンスボーカルスクールから声をかけていただいて、ダンス、ボーカル、お芝居の中から、始めは消去法でお芝居を始めた感じでした。映画を観るのは大好きだったのですが、自分が出る側にというのは考えたことがなかったので、最初は恥ずかしかったです。でもレッスンを受けるうちに、映画の見方も変わっていきました。少しずつ少しずつのめり込んでいって、「スクリーンの中に行きたい」と。そして18歳になる頃には「もっと本格的にやりたい。この仕事でご飯を食べたい」と思うようになっていました。
――「スクリーン側に行きたい」「この仕事でご飯を食べたい」と思うようになったきっかけはありますか?
感銘を受けたのは『バスケットボール・ダイアリーズ』のレオナルド・ディカプリオさんです。高校生たちが薬におぼれていく話がかなりリアルに描かれていて、全く演技に見えないんです。そのときのディカプリオさんはまだ売れる前の若い頃だったのですが、すごくキレイなお顔なのに、それで勝負していなくて。今も第一線で活躍しているのは、この頃から培われてきたお芝居の技術があるからなんだろうなと感動して。もっとこうしたお芝居の世界に本気で挑戦してみたいと思いました。そのためには、お芝居の基礎もきちんと勉強したいと、東京に出て来てワークショップに2年間通いました。
――すぐに事務所に所属ではなく、ワークショップで勉強されたんですね。
すぐに事務所を探すという方法を知らなかったこともありますが(苦笑)。いつでも勝負できるように準備しておきたいと考えてワークショップで勉強して、アルバイトして、映画を観て寝るという生活をしていました。
――これからの目標を教えてください。
人生の目標は男らしい男になることなのですが、役者としても「この人に頼めば大丈夫」と言っていただけるくらい上手くなりたいです。観客の方からも「この人が出てるから観たい。この人が出ているなら面白い作品に違いない。もっと観たい」と思っていただけような俳優になりたいです。
――最後に「2024年の阿佐辰美のここに期待してください!」と、ひと言をお願いします。
2024年は、みなさんに知ってもらえる俳優になります。わ、言っちゃった(笑)。そうなるように頑張りますので、よろしくお願いします!
■阿佐辰美
2000年8月27日生まれ、大阪府出身。2019年に何のツテもなく単身で上京。自ら探した演技レッスン教室に2年間通い、主宰からの紹介で現事務所に所属した。2022年にドラマ『悪女(わる)』で俳優デビュー。趣味は映画鑑賞、スノーボード。特技は殺陣、父親から教わった腹踊り。主な出演作は、ドラマ『夫婦が壊れるとき』『君と世界が終わる日に SPドラマ』、映画『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~』。2024年は1月1日に『相棒 season22』元日スペシャル、1月8日に『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』、『消せない「私」―復讐の連鎖―』が控える。