漫才師の王座決定戦『M-1グランプリ2023』で優勝したお笑いコンビ・令和ロマンが24日、東京・六本木のテレビ朝日で優勝会見に臨んだ。

  • 令和ロマン(左から高比良くるま、松井ケムリ)

■『M-1グランプリ2023』優勝は令和ロマン

ファーストステージは、令和ロマンが出番順1番、648点で3位、ヤーレンズが出番順6番、656点で2位、さや香が出番順3番、659点で1位通過。ファイナルステージは順位の高いコンビからネタ順を選択し、令和ロマン、ヤーレンズ、さや香の順番で漫才を披露した。審査員は山田邦子がヤーレンズ、博多大吉が令和ロマン、富澤たけしがヤーレンズ、塙宣之が令和ロマン、海原ともこがヤーレンズ、礼二が令和ロマン、松本人志が令和ロマンに投票、4対3の接戦を制し、決勝初進出の令和ロマンが優勝した。

■気にしていたのは大会全体のウケ具合

高比良くるまは「最後、3対3でどっちになるか分からなかったので、これはいい勝負だなと。松本(人志)さんも『おぉ~!』って言ってて、『俺で決まるか』みたいな感じで」と、最終決戦の審査員の投票がヤーレンズと交互だったドラマティックな展開を振り返りつつ、「ほっとしましたね。ネタ順とかがあんまり上手くいかなかったのか、点数が伸びないというか。皆いつもはもっと面白いのに、たまたま順番が悪くて僕たちが生き残っちゃってたので」と、大会全体のウケ具合を心配していたことを明かす。

また、芸歴3年目で「NHK新人お笑い大賞」にて優勝した2020年から3年間、どんな思いで過ごしてきたのかと記者に聞かれた高比良は「NHKのときも最終決戦ではさや香さんと戦って勝ったので、さや香さんに対する勝率は高いです」、松井ケムリは「“さや香キラー”ですよ」とコメント。そして高比良は「コロナ禍で、僕らはギリギリ食えてたけど、いっぱいやめちゃった同期もいますし、周りからは見えづらいと思いますけど、ある程度の思いはありました」と胸に秘めた思いをポツリ。松井は「ヨネダ2000とかが同期なので、箔のついた同期にできるように、という思いはありましたね」と同期への思いを語った。

■決勝用のネタは複数スタンバイしていた

『M-1』のネタ選びについては高比良が「一応何本かスタンバイしておいて、何番手だったら何をやろうか、と決めてたんですけど、トップバッターになって。最終決戦に残ることはないだろうけど、少しでも、後にネタをやる芸人に対して勢いがつくような、お客さんに話しかけるようなしゃべくりをやろうと決めました」と、ネタの用意が複数あり、出番順によって選べる状態にしていたことを明かす。しかし「今日は難しいネタがあまり入って来ないような空気だったので、本当に……。面白いのにな、皆」と、他の芸人たちのウケ具合がいつもと違っていたことに悔しがる素振りを見せ、「シンプルな漫才コントにして。2人ともコントに入っちゃうと難しくなっちゃうので、片方がコントに入るようなネタを、易しく、易しく、という感じでやりました。一昨年の準々決勝でやったネタです」と冷静に語った。

■“ヤレロマ”対決は「僕たちの目指した世界」

最終決戦で接戦となった令和ロマンとヤーレンズは、今年2マンライブを開催してきた。高比良は「去年の敗者復活のときに話が出て、1年間毎月一緒にやってきたんですけど、決勝にその2組が行けただけですごいことだと思っていて。でもライブの中では、最終決戦に2組で残ることが目標、『実質“ヤレロマ”にしてやろうぜ』って言ってたんです」と振り返り、実際に最終決戦で2組が残ったことを「あれが僕たちの目指した世界です」「ヤーレンズさんがウケてるとき、めっちゃ感動しましたね!」と興奮気味に語る。来年リベンジに来るであろうヤーレンズにかける言葉を聞かれた高比良は「頂きで待つ」と一言。松井は思わず「かっこよ! お前ってそんなに王者だったの!? めちゃくちゃ王者じゃん!」とツッコむ。そして最後に「来年も2マンやるし。M-1も出たいですね、怒られなければ。ファーストステージ3位ですもん。670点くらい出したいですよ! 来年もヤレロマにしたいです!」と熱い思いを語った。