脚本家の宮藤官九郎が、23日に放送されるテレビ朝日系ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』(毎週木曜21:00~)第6話に出演する。
■宮藤官九郎、『ゆりあ先生の赤い糸』出演決定
今年の「第27回手塚治虫文化賞」で頂点となる「マンガ大賞」に輝いた入江喜和氏の同名コミック(講談社)を実写化する同作は、「タフで明るい“踏ん張る主婦”ヒロイン」の伊沢ゆりあ(菅野)が、突然目の前に現れた夫の“彼氏”、“彼女”、“隠し子”と奇妙な同居生活を開始し、時にぶつかり合い、時に手を取り合い、意識不明状態となった夫の介護に勤しみながら、「血の繋がりを越えた“家族”の絆」を編み上げていくというストーリー。
今作は来週から後半戦に突入。夫・伊沢吾良(田中哲司)がついに昏睡状態から目覚める中、主人公・伊沢ゆりあはワンオペで息子を育てる若きイケメン便利屋・伴優弥(木戸大聖)との禁断の恋に、どんどんのめり込んでいく。そんな中、ゆりあが優弥の父・伴博(宮藤)と初対面を果たすことに。息子役を演じるのが木戸ということで、「俺の息子にしてはイケメン過ぎる、絶対に俺の遺伝子は入ってない」と、つい戸惑ったという宮藤。しかし実際に木戸と芝居をした印象を「本当に申し分ない、非の打ち所がない好青年でした。お芝居もナチュラルで柔軟で、とてもやりやすかったです」と語る。
■菅野美穂×宮藤官九郎、共演は11年ぶり
主演の菅野とは、単発ドラマ『Wの悲劇』(10年)で恋人役、2012年公開の映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』で夫婦役を演じた過去が。2017年には宮藤が脚本を手掛けた『監獄のお姫さま』に菅野が出演し、出演者×脚本家という形で再タッグを組んだが、俳優として共演するのは実に11年ぶりとなる。久々の共演に、菅野も「前作から11年ぶりだなんて……! そんなにもお互いに年を取ったんだなって、しみじみしちゃいますね(笑)。今、1月期の脚本を書いておられるそうで、お忙しい中こちらにも来てくださって、本当にうれしいです」と大喜び。撮影でも「抜け感があって飄々としながらも、父親としての思いもしっかりと投げかけてくださって……。宮藤さんは脚本だけでなく、演技も天才だなって改めて思いました!」と、感動が止まらなかったそう。一方、宮藤も「オンエアを見て、ゆりあ先生の仏頂面がすごく男前で素敵だなぁと思っていたので、間近で見られてうれしかったです」と高揚。菅野が率先して作る「楽しく明るいムード」に満ちた現場を堪能したと話している。
■宮藤官九郎(伴 博・役) コメント
――『ゆりあ先生の赤い糸』の脚本を読んだ感想をお聞かせください。
現代的な家庭劇だなぁと思いました。夫の不貞の相手が美少年というのも良いし、そこへ子連れの女が加わり、みんなで夫の介護をするという設定が見事ですし、ゆりあ先生のセリフがただの正論じゃないところも素敵だと思いました。
――今回演じられる伴博の印象、演じるうえで心掛けたことを教えてください。
風ぼうで選ばれたんだろうなと思いましたので、その風ぼうを生かして“空気読めない、何考えてるか分からない、怪しい、けど馬鹿ではない、息子や孫を思う気持ちだけは本心”という軸はブレずに、自由に演れたかなと思います。
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
とても良かったです。菅野さんが楽しく明るいムードを作ってくださっているので、もうそれに身を任せてればいいんだなと思いました。
――息子・伴優弥を演じる木戸大聖さんの印象をお聞かせください。
俺の息子にしてはイケメン過ぎる、絶対に俺の遺伝子は入ってない。それ以外は本当に申し分ない、非の打ち所がない好青年でした。この業界には好青年風の若者はたくさんいるけど、彼は本物の好青年だと思います。お芝居もナチュラルで柔軟で、とてもやりやすかったです。
――菅野美穂さんの印象をお聞かせください。
オンエアを見て、ゆりあ先生の仏頂面がすごく男前で素敵だなぁと思っていたので、間近で見られてうれしかったです。お芝居の間を合わせてくださって、おかげさまですごくやりやすかったです。
――本作のみどころを含め、視聴者の皆様へメッセージをお願いします。
達者な皆さんがそろっていて、どの場面も面白く、見応えがあるので、僕の場面は“ながら見”できるようにサラっと演じました。久しぶりの俳優業なので、大目に見て下さい。
【編集部MEMO】第6話あらすじ
未だ言葉も話せず寝たきりの状態ではあるものの、昏睡状態からは目覚めて徐々に回復の兆しを見せる夫・伊沢吾良(田中哲司)。同居する夫の“彼氏”・箭内稟久(鈴鹿央士)や夫の“彼女”・小山田みちる(松岡茉優)、夫の“隠し子”かもしれないみちるの娘たちと共に介護に勤しむ一方、主婦・伊沢ゆりあ(菅野美穂)はワンオペで息子を育てる若き便利屋・伴優弥(木戸大聖)との“禁断の恋”にのめり込んでいく。その矢先、みちるの長女・小山田まに(白山乃愛)と一緒にバレエを習い始めたゆりあは、みちる親子と別居中のDV夫・小山田源(前原滉)が教室の前をうろつく姿を目撃する。娘に会いたくても、みちるに無視され続け、つい無断で怪しい行動に出てしまったという源。まにのためにも、ゆりあは小山田夫婦に話し合いの場を持たせようとするが……!? そしてゆりあは、図らずも優弥の父・伴博(宮藤官九郎)と初対面を果たすことに。博が発した“ある言葉”に、恋の幸せで満たされていたゆりあの心は人知れず揺らぎ出す。