大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で於愛の方を演じ切った広瀬アリスにインタビュー。於愛の方をどのように作り上げたのか、また、自身との共通点や、本作出演がどんな経験になったのか、話を聞いた。
■「於愛の明るさに救われることがたくさんあった」
明るい人柄でユーモラスな行動が周囲に癒やしを与え、瀬名(有村架純)亡き後、苦しい状況が続く徳川家康(松本潤)を支えた側室・於愛の方。24日に放送された第36回「於愛日記」で若くして亡くなったが、この回で、実は夫を戦乱で亡くし、幼子を連れて側室となった苦労人であったという、知られざる過去や心の葛藤が描かれた。
於愛の方を演じ切り、晴れやかな表情でインタビューに応じた広瀬。
「撮影期間的にはそんなに長くはなかったので、あっという間だったなと感じました。ですが、役作りでいろいろ調べ、たくさん稽古を重ねながら役に染まっていく過程もすごく楽しかったですし、演じていて彼女の明るさに救われることがたくさんありました」
どのようなことを意識して、於愛の方を演じたのだろうか。
「第36回で彼女の過去が描かれましたが、おおらかさや優しさ、明るさといった部分が全部伏線になればいいなと。こんな善人いるのかというくらい明るく太陽のような女性を演じられたらと思いました」
事前に於愛の方についてのさまざまな資料を読んで役作りしたという広瀬。主演の松本が本読みに付き合ってくれたことも、役を深める上でとても助けになったと感謝する。
「殿のほうからお声がけいただいて、『途中から入るのはすごく難しいことだから、本読みしたほうが楽じゃないですか?』と言っていただいたので、資料を読むプラス、本読みもして少しずつイメージを膨らませていきました」
■自身と共通点も「私もおっちょこちょいなところが多く…」
於愛の明るさは広瀬と重なるが、周囲からも「似ている」とよく言われるという。
「私もおっちょこちょいなところが多く、だいたいバタバタしていて、突拍子もないことがたくさんあるので、演じていて楽しかったですし、ちょっとわかるなと思いました」
そして、於愛の「懐の深さ」をリスペクト。
「何があっても絶対的な味方でいるし、心の支えになっている。そういうシーンがたくさんありましたし、殿の頭の中を一番理解していて、それをプラスな言葉や思考に変えてくれたのが於愛だなと思いました」
広瀬自身については、懐の深さは「全くないです(笑)」と言い、「(於愛のように)なりたいなと思いました。こうなれたら素敵な大人になれるんだろうなと思いますが、どうしても自分を優先させてしまうので」と素直に打ち明けた。
於愛から、人が笑顔になるために大切なことも感じ取ったようだ。
「とにかく笑顔でいることもそうですし、大人でいようとしないところ。長丸と福松と床で遊び疲れて寝てしまったり、そういうところがかわいらしいというか、心が温かくなるなと思います」