京福電気鉄道は3日、嵐電(嵐山本線・北野線)のダイヤ改正を8月26日に実施すると発表した。現在、とくに午後の時間帯において嵐山方面から京都市内中心部へ向かう電車の利用が集中しており、混雑緩和による利便性・快適性の向上を図るとしている。

  • 現在の嵐山本線は平日朝のラッシュ時間帯を除き、1両で運行されている

同社は今回のダイヤ改正について、2017年3月の結節改善・バリアフリー化事業によって乗継ぎ利便性が向上し、その後、利用状況が定着した西院駅での乗降の状況や、路線全体での日常的な利用実態を反映するとともに、コロナ禍からの回復状況も踏まえ、ダイヤの見直しを行うと説明する。

嵐山本線(四条大宮~嵐山間)では、現在、平日朝のみ実施している2両編成での運行を拡充。平日朝の運行本数を現行の上下各16本から上下各23本に増やすとともに、平日15~19時台の上下各24本も2両編成での運行とする。休日も利用の集中する午後の時間帯、13~18時台にかけて上下各27本を2両編成で運行する。

一方で、朝夕ラッシュ時間帯の運行間隔が見直しに。朝ラッシュ時間帯は現行の5分間隔(1両および2両編成を交互に運行)から8分間隔(すべて2両編成で運行)に変更し、夕方以降のラッシュ時間帯も、現行の8分間隔(1両で運行)から10分間隔(2両編成で運行)に変更する。

これにより、嵐山本線における平日の運行本数は現行の上下各114本に対し、ダイヤ改正で上下各107本に減便。ただし、2両編成での運行が増えるため、輸送力は18.5%増(現行260両、改正後308両)となる。休日の運行本数は現行の上下各103本に対し、ダイヤ改正で上下各104本に増便。輸送力も27.2%増(現行206両、改正後262両)となる。

  • 北野線はダイヤ改正で減便に

北野線はダイヤ改正後もすべて1両で運行。通学時間帯に増便し、朝8時前後の約1時間を8分間隔で運行するとのことだが、運行本数は現行の上下各102本(平日・休日共通)から上下各99本(平日)・上下各96本(休日)に減便され、輸送力も減少(現行204両、改正後は平日198両・休日192両)する。