たとえば「おなら」という言葉は略語で、正式名称があることをご存知でしたか? 正式名称は「お鳴らし」…。「し」を端折ったんですね。「今日から誰かに話したくなる言葉の知識やクイズ」の配信でしばしばバズっているけんたろさんが、以下の図解にまとめてくれているので見てみましょう。意外な言葉が、意外な略され方をしています。

実は略語の言葉をまとめました。

  • (Twitter けんたろ@kenlife202010 より引用)

食パンは主食用パンの略語、ピアノはクラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテの略語だったのですね! 驚きです。略語というものは日本語において特に顕著であると言われています。日本語が言葉を省略しがちなのは、それがひとつの言語文化だからでしょう。

たとえば、日本語で「オカンが怒っている」といえば、自分の母親のことであるとスグにわかりますが、英語では「My mother」のMyを略すことはありません。英語は異なった文化の人たちの中で使われてきて育った言語。文化が違う者どうしが話す時はお互いに何を考えてるか分かりにくいので、省略することなく明確に言葉を発していきます。

一方の日本は島国で、日本語は同じ文化の人たちの間で育った言語です。文章だけでなく単語においても空気を察して一部を省略し、符丁のように使用していくのかもしれませんね。それにしても身近な言葉の略語だったことよ! フォロワーたちもちょっと目からウロコだったようです。

「すっご!! 略語って知らなくて使ってたのいっぱいある! 」「結構意外なものもあってびっくりです」「意外に日常に略語は潜んでますね! 」「演歌もピアノも首相も衝撃的すぎます! 」「ぴ、ピアノ!? 」「学びをありがとうございます! 」「知らない略語がたくさん! 」などなど。投稿者であるけんたろさんにお話を伺いました。

■投稿者に聞く

……なぜ略語に着目しましたか。

クイズが好きなので略されている言葉には敏感でした。例えば「スマホ」であれば「スマートフォン」が略された言葉ですが、ほとんどの人が知っている略語だと思います。他にも「学割」「パソコン」など身の回りには略語があふれています。その中で実はみんな知らないけど略語の言葉だったり、時の流れの中で略された言葉があるんではないかと思い注目して調べてみました。

……表を作成する過程で何か発見や気づきはありましたか。

元の言葉を知ると、新しい学びがあったり、その時代のことに触れられたりすることができました。例えば、ジャガイモは元々「ジャガタライモ」だったわけですが、インドネシアのジャカルタから日本にやってきたものだったんだなという学びがありました。

また、軍手は「軍用手袋」の略ですが、元々は日露戦争の際に、寒冷地を戦場とする兵士に支給するために考案されたものという今とは全く異なる使い方をされていたという発見もありました。他にも、略されることで元の意味から少し離れてしまっているものもあるなと気づきました。

……気になるリプライなどありましたでしょうか。

おならの元は「お鳴らし」ですが、こちらの方が上品で良いという意見もあり、確かにその通りだなと思いました。というのも元々宮中に仕える女房たちの隠語として作られた言葉だからです。

▼実は略語の言葉をまとめました。