フォルクスワーゲン(VW)グループの電気自動車(EV)販売が伸びている。2023年上半期(1月~6月)に全世界で納車した台数は32.16万台で、前年同期の21.72万台から10万台以上の増加となった。

  • フォルクスワーゲンのEV「ID.4」

    フォルクスワーゲンの売れ筋EV「ID.4」

売れてるEVトップ5は?

VWグループはヨーロッパにおけるBEVセグメントの市場リーダーとなっている。この市場における2023年上半期の納車台数は前年同期比68%増の21.71万台。西ヨーロッパにおけるバックオーダー数は約20万台で引き続き好調な販売を維持している。グループのセールス担当によると、ヨーロッパでは2023年初めごろから、補助金の削減、一部車両の納期の長期化、インフレの影響により需要が落ち込んだそうだが、5月以降は回復傾向が見られるようになっているそうだ。最近は納期を大幅に短縮できているので、EV購入に前向きな傾向は今後数カ月間は続くというのが同氏の予想だ。

VWグループの総納車台数に占めるBEVの割合は前年同期の5.6%から7.4%に上昇している。

米国でもVWグループブランドのEVの納車台数が大幅に増加した。増加率は76%、納車台数は2.98万台だった。

中国は「特に競争の激しい」市場環境であるとのこと。EVの納車台数は前年同期比2%減の6.24万台だった。第1四半期の販売は低調だったものの、第2四半期には前年同期比18%増となり、ここ最近は回復傾向を示しているとのこと。

VWグループによるEV納車台数の約68%は本拠地であるヨーロッパで、次いで中国が19%、米国が9%となっている。その他の市場の割合は4%だ。

フォルクスワーゲン乗用車ブランドのEV納車台数(2023年1月~6月末)は16.48万台。ブランド別ではアウディが7.56万台(グループシェア24%)、シュコダが3.13万台(同10%)、セアト/クプラが1.89万台(6%)、ポルシェが1.8万台(6%)。フォルクスワーゲン商用車は1.23万台(4%)だった。

2023年上半期に納車したEVモデルのトップ5は以下の通り。

  • 1位:VW「ID.4/ID.5」、台数10.12万台
  • 2位:VW「ID.3」、4.98万台
  • 3位:アウディ「Q4 e-tron」、4.8万台
  • 4位:シュコダ「Enyaq iV」、3.13万台
  • 5位:アウディ「Q8 e-tron」、1.95万台