現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で主人公・徳川家康の長男・松平信康役を演じている細田佳央太にインタビュー。初出演となった大河ドラマへの思いや信康として役作り、さらに父・家康役の松本潤と母・瀬名役の有村架純との共演の感想を聞いた。

  • 『どうする家康』松平信康役の細田佳央太

出演発表時、大河ドラマ初出演について「目標にしていたことの1つなので、とてもうれしかったです。だからこその緊張も感じていますが精一杯、頑張ります」とコメントしていた細田。発達障害を抱える原健太役を演じ注目を集めたTBS系日曜劇場『ドラゴン桜』(21)に出演した頃から、大河ドラマを目標に掲げるようになったという。

「自分の次の目標として大河ドラマに出たいという思いが2年前くらいからあったので、お話を聞いたときはすごくうれしかったです」

特別な思いがあった大河ドラマ。だが、挑み方はほかの作品と変わりはないという。

「どの現場に対しても思いは変わらないように挑んでいるので、大河ドラマだから特に何かを意識したり、いつも以上にスイッチを入れるということはしなかったです。ただ、『どうする家康』を大河ファンの方に受け入れてもらえるといいな、その一個のピースになれたらいいなという思いはありました」

初の大河ドラマの現場は何もかもが新鮮だったという。

「カツラをつけてから着替えるので、前開きの服でないといけないなど、どんな些細なことでも驚きの連続でした。セットの中は資料館のように忠実に作られていますし、今回新たな試みとして背景にLEDウォールを使っているシーンもあり、きれいですし、まるでその時代にいるかのように感じました」

細田が演じている信康は、心優しき勇敢な青年。三方ヶ原の戦いで家臣の心をつかみ、家康の後継者としての地位を固めるが、先の見えない戦が続く中で次第に心が壊れていった。

信康を演じるにあたって史実を調べたものの、そこにとらわれず、脚本の古沢良太氏が作り出した「優しい信康」を演じたという。

「信康のことを調べると良くない評判がたくさんありましたし、今まで大河ドラマや時代劇に出てきた信康もそれに準じたようなキャラクターだったと知りましたが、今回は古沢さんの本をベースにした優しすぎるがゆえに弱さを併せ持った信康に。史実は感情までは書かれていないので、そこを描くのは自由ですし、古沢さんの脚本は感情の流れが明確に見えて、優しい信康に違和感がなかったので、本に書かれている信康を演じようという思いでした」

そして、「瀬名さんと信康が特に素敵に描かれているのは、今回の『どうする家康』が初めてかもしれないですね」と話した。