『ドラゴン桜』(TBS)や『六本木クラス』(テレビ朝日)など話題作に出演し、『silent』(フジテレビ)でさらに注目を浴びた鈴鹿央士。現在放送中のTBS系ドラマ『スイートモラトリアム』(毎週火曜24:58~ ※一部地域を除く)では、元カノと今カノの狭間で揺れる主人公の大学生を演じている。鈴鹿にインタビューし、本作の魅力や役作りなどについて話を聞いた。

  • 鈴鹿央士 撮影:奥西淳二

マンガアプリ「マンガボックス」で連載されていた、たまいずみ氏による同名漫画を実写化した本作は、自由奔放な元カノ・大森りんご(小西桜子)と真面目で一途な今カノ・上条小夜(田辺桃子)という、両極端な2人の女性の狭間で揺れ動く大学生・柏木心(鈴鹿央士)が主人公。この三角関係を中心に不器用な若者たちの等身大の姿を描く。

鈴鹿は本作の魅力について「常識的に考えると面白くなくなってしまうというのが面白さだなと思いました」と語る。

「物語の始まりも元カノが家に来るところから始まって、一般的に考えるとこうはしないよなということだったり、予想外のことばかり起こる台本で、わからないことが起きるから面白いなと。『なんで心くんはこんなことをするんだろう』と思うのですが、そこに面白さがあるというか、見ていて驚くところは多いと思います。僕も『え? え?』ってなりながら台本を読んでいたので、そこが面白いところだと思います」

また、「心くんは演じるのが難しい」と感想を述べる。

「選択肢が多すぎるというか、台本を読んで想像できる心くんの心情がすごくたくさんあって、あまり決断しないからその答えが書いていなくて自分で決めないといけない。枝分かれした先の答えを見つけていくのが難しかったです。選択肢が多く、どういう風に悩んでいるんだろうというのが無限に出てくるキャラクターだったので、難しいなと思いました」

  • 鈴鹿央士演じる主人公の柏木心

悩みながら作り上げていった心役だが、演じる際には「目」を特に意識したという。

「メガネをかけているし、前髪も目にかかるくらいだったので、開き具合で目の見え方が全然変わってくるなと。目を隠すときと出すときと、そんなにガッツリ意識したわけではないですが、撮影を重ねていく中で目の開き具合を意識せずできるぐらいになろうと思いながら演じています。でも、どういうときに目がしっかり見えるようにするのかというのはあまり自分でもわかっていないんですけど(笑)」

メガネ姿のビジュアルを自分で見たときの率直な感想は「ハリー・ポッター」。昔から似ていると言われていて、本作で自分でも自覚したようだ。

「中学校ぐらいのときに私生活でメガネをかけていたんですけど、小さい頃から『ハリー・ポッターに似てるね』って言われて続けていて、今回『あ、確かに似ているのかもな』って思いました(笑)」

表情については原作の漫画も参考に。「顔のほころび具合、どこまで顔がゆるんでいるかというのは漫画を参考にしました」と明かした。