付き合い始めたばかりの彼女・小夜と幸せな大学生活を送っていた心だったが、ある日、元カノ・りんごが心の家に転がり込み、成り行きで同棲生活を始めてしまう。同じような状況になったら、鈴鹿はどうするのだろうか。

「その状況に出くわしたことがないのでわからないですが、僕は泊めないと思います。1回終わりにしたならお互い前に進むべきなので」

それでも、心の気持ちも理解しながら演じたという。

「そうかそうかと思いながら演じていました(笑)。鈴鹿的にはよくないと思いましたが、心くんとりんごちゃんの関係と、りんごちゃんの人間性もあるので、そうかそうかと。心くんは自分で決めないというか、人が自分より先を歩いてくれたらそれについていくところがあって、りんごちゃんがずっと走ってくれているので、そうなるよなって」

鈴鹿自身、りんごと小夜、どちらにも魅力を感じているという。

「すごく個性的な人と、穏やかで自分のことを見守ってくれる人。(どちらがいいかは)決められない。中間の人がいればいいのになって思いました」

心は刺激と安定で迷うが、鈴鹿自身はどちらが優先なのだろうか。迷いながら最終的には「安定」を選んだ。

「穏やかな生活をしたいから安定。刺激は人に頼らなくても自分から何かすれば受けられると思うので。でも、映画や音楽、本など、『これよかったよ』と言われたら見るようにしていて、すごくいいなと思う作品と出会ってきたので、刺激かもしれないです。いや、安定で! 考え出すと止まらなくなってしまうので、今のところ安定で(笑)」

また、なかなか決断できない心だが、「意外と男らしい一面もある」と語る鈴鹿。「けっこうキスシーンもあって、心くん男らしいなと思いながら演じたので、ギャップは魅力だと思います」とアピールした。

現場では、りんご役の小西、小夜役の田辺、監督たちとしっかり話し合いながら作り上げたという。「常に熱い話し合いをしています。小西さんも田辺さんも真っすぐお芝居と向き合う方で、刺激をもらいましたし、そういう時間が過ごせてありがたいことだなと。しっかりと意思疎通しながら撮影ができていて、自分の中で財産になりました」と、このドラマも鈴鹿にとって大事な作品になっているようだ。

  • 『スイートモラトリアム』場面写真

■鈴鹿央士
2000年1月11日生まれ、岡山県出身。2016年に映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』にエキストラとして参加。その際に出演者の広瀬すずの目に留まったことをきっかけに、2018年4月より芸能事務所フォスターに所属。同年秋、「第33回MEN'S NON-NO専属モデルオーディション」でグランプリを獲得し、専属モデルに。2019年から俳優として活動。『蜜蜂と遠雷』で映画初出演を果たし、「第43回日本アカデミー賞」をはじめ、映画賞の新人賞を5つ受賞した。その後、ドラマ『なつぞら』『おっさんずラブ-in the sky-』(19)、『MIU404』(20)、『ドラゴン桜』(21)、『クロステイル~探偵教室~』『六本木クラス』『silent』(22)、映画『星空のむこうの国』(21)、『バイオレンスアクション』(22)、『ロストケア』(23)などに出演。
■ドラマストリーム『スイートモラトリアム』
TBS系 毎週火曜24:58~25:28(※一部地域を除く) 「Paravi」「U-NEXT」では各話地上波放送の1週間前毎週火曜正午に先行有料配信中。地上波放送後、「TVer」「TBS FREE」にて各話無料1週間見逃し配信あり。

(C)『スイートモラトリアム』製作委員会