落水さんは、“寝たきりになっても、自分にできる仕事はきっとある”とSNSで意欲を発信し、実家を出て一人暮らしすることを目指して、講演やイベントで活動。多くの人がそれを支援しているが、ある日、一番大事な相談相手である男性とトラブルになってしまう。

様々な登場人物の中で、江口は、この落水さんが頼る男性が特に印象に残ったそう。「ちゃんと向き合って、叱ってあげるって、それが本当の優しさじゃないですか。落水さんが『好きな人から嫌われるのは超ストレス』と言ってたんですけど、いや、相談相手の男性のほうがすごいストレスあると思うんですよ(笑)。だから、私は彼をすごく応援したくなりました」と同情した。

  • トラブルが発生し、涙する落水さん (C)フジテレビ

■大丈夫じゃなくても「流れに身を任せる」

今回のドキュメンタリーのタイトルである“人生ってムズい”と思うことは、「もちろんありますよ。基本、思い通りにいかないですしね。大丈夫だろうと思ったら大丈夫じゃなかったり、何があるか分からないし、安心できないですよね」という江口。

そうした状況から乗り越える術を聞くと、「私は乗り越えてないですね。『あーあ』と思ったら、またやんなきゃいけないことが出てきて、それをやってるうちに、いつの間にか忘れてたりするみたいな感じで、そのまま日々過ぎていくんです」といい、目の前のことに取り組むことで、「流れに身を任せるという感じですね」と語った。

●江口のりこ
1980生まれ、兵庫県出身。00年に劇団東京乾電池に入団し、02年に三池崇史監督『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』で映画デビュー。04年、タナダユキ監督『月とチェリー』で本編初主演を務め、注目を集める。その後、ドラマ『時効警察』シリーズ(テレビ朝日)や、『わたし、定時で帰ります。』『半沢直樹』(TBS)、『SUPER RICH』(フジテレビ)、『ソロ活女子のススメ』(テレビ東京)、『その女、ジルバ』(東海テレビ)、『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日本テレビ)などのドラマ、『砂の影』『事故物件 恐い間取り』などの映画に出演。現在放送中のドラマ『ソロ活女子のススメ3』(テレビ東京)に主演するほか、今年は5月26日から『波紋』、10月6日から『アンダーカレント』と2本の映画が公開。6月5日から舞台『パラサイト』、7月9日からドラマ『フィクサー season2』のスタートが控える。