フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』では、原因不明の難病に運命を狂わされた男性の奮闘を追った『人生ってムズい ~レモンサワーと車いす~』を、28日(通常と異なり13:40~ ※関東ローカル)に放送する。

  • ベッドに横たわる落水洋介さんと母親=フジテレビ提供

赤ちょうちんが並ぶ路地裏を行く電動車いすに乗る「おっちー」こと落水洋介さん(39)は、自他共に認める“飲んだくれ”。何軒もの行きつけがあり、どの店にも飲み仲間がいる。妻と2人の娘とは別居し、実家暮らし。日々の憂さを酒で晴らす毎日を送っている。

落水さんが歩けなくなったのは7年前。PLS(原発性側索硬化症)と診断されて間もない頃だった。PLSは体が徐々に動かなくなり、いずれ寝たきりとなってしまうという症状があり、100万人に1人しか発症しない原因不明の難病だ。会社の営業職として、働き盛りだった自分が、徐々に歩くのも困難となり、今では脚を動かすことさえできなくなった。仕事を失い、途方に暮れ、実家に戻ったのは、自分の代わりに働き、幼い2人の娘を育てる妻に、これ以上の負担を掛けまいという思いからだった。

そんな落水さんを介護するのは、70代の年老いた両親。息子を抱きかかえての世話はかなりの重労働だ。ところが、落水さんは両親に不機嫌な態度で冷たく当たってしまう。申し訳ない気持ち、悔しさ、情けなさがいら立ちとなってあふれてしまうのだという。そんな自分に嫌気が差し、医者に止められている酒をきょうも飲んでしまう…。

落水さんの目標は、実家を出て1人暮らしをすること。複雑な思いで見守る両親をよそに、支援する仲間たちと、実現に向けて動き始めるのだが、そこでもトラブルが…。

ある日突然、難病によって運命を狂わされた男性の悪戦苦闘の日々を、女優・江口のりこのナレーションで見つめていく。

(C)フジテレビ