――昨年12月に、今年6月29日の東京ドーム公演をもって解散することを発表されました。解散が近づいてきている今の気持ちも教えてください。

ハシヤスメ・アツコ:解散の日が自分たちにとっては夢が叶う日でもあって、東京ドームでラストライブをやらせていただくので、楽しみでしかないですね。東京ドームのことを考えると、どんなステージにしようか、セットリストはどうしようか、とワクワクします。心境は日々変わっていて、ふとした瞬間に寂しい気持ちになったり、清掃員(BiSHのファン)はどんな気持ちなんだろうとか考えてしまいますが、現時点の心境は楽しみでしかないです。

セントチヒロ・チッチ:楽しみだけではなく、解散したらこの6人が離れてしまうという寂しさはもちろんあります。これが最後かもしれないなと思うこともたくさんあって、一個一個大事にしながらみんなで進んでいる感じがします。

――解散を提案され皆さんで話し合って解散を決断し、いろいろな思いがあったと思いますが、今の時点でBiSHとして活動、そして解散は今後の人生においてどのようなものになると思いますか? さらに、卒業後どのようになっていきたいかお聞かせください。

アイナ・ジ・エンド:これだけ命がけみたいな気持ちでやってきたグループが解散する経験をしたことがないのでわかりませんが、6月29日をみんなが生きて迎えられる気はするし、清掃員の人たちも来てくれる気がするので、それだけで幸せなんじゃないかなと。8年何カ月間かBiSHでいさせていただく中で、歌やダンスしかなかった生きがいが、いろんな人に認められて長い間6人で過ごして、(メンバーのことが)大好きだし、愛というものを知ったので、歌とダンスももっともっと深く掘り下げていくことができるようになった気がします。なので、解散後も前向きに表現について没頭していけるのではないかなと思います。

アユニ・D:BiSHでいられたことは自分の人生の糧なので、BiSHが終わって解散して、私がヨボヨボのおばあちゃんになったときも、「BiSHってすごく幸せだったな。今でも自分の生きる糧だな」ときっと思えると思います。もっとナイスな人間になれるように、いい方向にいけるように、BiSHが終わっても頑張りたいと思います。

セントチヒロ・チッチ:BiSHは自分にとって青春だと思っていて、青春が終わりを告げた先の人生がどういうものになるかわかりませんが、青春って何回思い返してもよかったなと思える、人生の糧だと思いますし、これだけいろんなものに恋い焦がれて熱を込めて生きてきた時間は一生残っていくと思います。それくらい思いを込めたものが音楽として残っていくのはすごく幸せで、きっと自らのパワーにもなっていくので、BiSHの曲を聴きながら生きていきたいと思いますが、今はまだ先のことは考えたくないなと。解散までBiSHらしく6人が生きていけたらきっとみんないい人生になっていくと思うので、精一杯BiSHを生き抜いて6・29を迎えたいなと思います。

モモコグミカンパニー:私たちも何年間も頑張ってきましたし、お客さんたちにとってもBiSHが一人ひとりの中ですごく大切なものになっているんだなと最近日々感じています。だからこそ東京ドームがどんな意味合いを持つかはその日の醍醐味でもあると思っていて、東京ドームでどんな景色が見られるか楽しみで今も頑張っています。その先は、学生から社会人になるような楽しみというか、青春が終わってまた一歩踏み出すような、ちょっと大人になれたらいいなと思います。

ハシヤスメ・アツコ:解散がどんな意味合いを持つかはすごく難しくて、6・29になったらわかるかもしれないですし、『天国大魔境』と同じ2024年に何かわかるかもしれないですし、まだ何も言えません。今は、それぞれの目指す未来が明るければいいな、素敵な世界が広がっていればいいなというのをただただ願うのみです。

リンリン:BiSHにいた時間はたぶん私という人間にとって一番大事な時期で、その時期に普通ではできないような体験ができたので、奇跡的なことだなと思います。BiSHでの時間はタイムカプセルみたいにずっと大事にしたいなと思うので、何年後とかにたまにふっと思い出して恋しくなったらみんなに連絡したり、見返したいですし、おばあちゃんになったら1回くらい会ってみたいです。