アイドルグループ・日向坂46の齊藤京子が21日、神奈川・ぴあアリーナMMで有観客では初となる単独ライブ「MTV Unplugged Presents: Kyoko Saito from Hinatazaka46」を開催し、「有人観客でのソロコンサートがずっと夢だったので、叶えることができて本当にうれしく思います」とファンに向かって思いを述べていた。

  • 日向坂46の齊藤京子 Photo by 上山陽介

世界中のトップアーティストが出演し、独創的で個性あふれるアコースティックライブの源流としてその歴史を刻んできた「MTV Unplugged」。1989年にニューヨークで初めて実施されて以来、 100組を超えるアーティストが出演する伝統のステージだ。

齊藤と言えば、「MTV VMAJ 2021 -THE LIVE-」ではボカロ曲の歌唱で圧巻のパフォーマンスを披露し、2022年に放送された「MTV LIVE SESSIONS: Kyoko Saito from Hinatazaka46」では、アイドルとは思えないずば抜けた表現力で視聴者を魅了したが、満を持しての「MTV Unplugged」登場となった。

コンサートのオープニングは、齊藤のソロ曲「孤独な瞬間」からスタート。伸びのある歌声を披露すると「歴史あるコンサートに出演できて光栄です。普段はグループで活動しているのですが、今日は一人。緊張していますが精一杯歌います」と笑顔で挨拶。

その後も、斉藤和義の「歩いて帰ろう」や、あいみょんの「ハルノヒ」、村下孝蔵の「初恋」、緑黄色社会の「幸せ」、Le Coupleの「ひだまりの詩」などの名曲をアンプラグド編成のアレンジでエモーショナルに歌い上げる。

齊藤は「前回は私のことを料理するという意味合いで、MTVさんが曲をチョイスしてくださったのですが、今回のセットリストは全曲自分で選びました。すべてが私にとって思い入れのある大好きな曲です」と紹介する。

コンサート中盤に披露したのが、日向坂46の「僕なんか」。齊藤は「原曲とは違うバラードになっています」と客席に伝えると、会場からは大きな拍手が。その後も椎名林檎の「本能」、宇多田ヒカルの「First Love」、aikoの「花火」などヒットナンバーを情緒たっぷりにカバーし、会場を魅了する。

数えて11曲目は日向坂46の「恋した魚は空を飛ぶ」。齊藤は「ここでしか歌うことができない曲かも」と語ると、客席からは大きなどよめきが。さらに齊藤は「大切な曲はたくさんありますが、そのなかでも1番大切な曲。生きていれば壁にぶつかることはあると思う。そんなときに聴いていただきたい曲です」と紹介し「月と星が踊るMidnight」を歌い上げた。

本編が終わると、会場からはアンコールを求める拍手が鳴りやまない。そんななか登場した斎藤は2曲カバー曲を披露すると、オーラス前に「有人観客でのソロコンサートをやるのがずっと夢でした。この世界に入って7年目になりますが、夢を叶えることができて本当にうれしく思います」と胸の内を吐露し、ラストは「居心地悪く、大人になった」を歌い、ソロコンサートは終了。マスクをしての歓声が可能になった会場からは「きょんこー」という声が鳴りやまなかった。