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――今では当たり前になっていることも、当時は挑戦だったものがたくさんあったんですね。

八木:そうですね。「えっ!?」って思うようなの企画がいろいろあったと思いますし、スポーツやニュースの伝え方に関しても、結構「えっ!?」って思うことをあえてやっていた気がします。

軽部:僕がやってるエンタメ情報だって、あの時間帯にやったのは、本当にうちが最初ですから、元祖っていう思いがありますよね。そうやって、『めざましテレビ』にはいくつもの元祖があると思います。

――初代の鈴木克明CPは、同じニュースを番組内で手法を変えて伝えるというのも、初めての試みだったと言っていました。

八木:これは私、大賛成でした(笑)。6時台は速報性を重視して、7時台は切り口を変えて工夫するんです。1つのニュースを違う形で伝えるというのは意義深いと思いました。

――それが、今も続いているんですね。

高橋:朝の時間帯は出かける準備をしながら見ていただいているので、1人が見る時間は30分から40分ぐらいが平均だと思うんです。その中で『めざましテレビ』として知ってほしい情報は集約されてくるので、1つのニュースでもポイントを変えながら、少しずつアレンジして伝えています。特に7時から20分間は、番組独自の目線をワンポイント加えて、それぞれのニュースを伝えていくスタイルでやっています。

■「めざましじゃんげん」開始当初は苦情続出

――「めざましじゃんけん」も、10年続く長寿コーナーになりました。

高橋:2013年に当時の角谷(公英)CPが「データ放送のdボタンを使って何かしたい」という話になり、「クイズ」「あっち向いてホイ」などいろんなアイデアがあったんですけど、やっぱり一番シンプルで老若男女誰もが参加できるのは「じゃんけん」だろうということで決まりました。始めたときは、データ放送と相性が合わないテレビもあり、「じゃんけんに参加できない」と、視聴者センターに毎日大量に苦情の電話やメールを頂いて、社内でもこのコーナーをどうしようかという話にもなったんです。しかし徐々に落ち着いていき、今や毎年のべ2,000万人がプレゼント応募してくれる、めざましの看板コーナーになっています。

――「じゃんけん」に参加するタレントさんやアナウンサーのひと言が名物になっていますよね。

軽部:僕なんかめったに回ってこないけど、若いアナウンサーは、じゃんけんの後に何か面白いことや気の利いたひと言を言わなくちゃいけないので、みんなプレッシャーを感じながらやってますよね。その点、芸人さんはたった数秒で面白いことちゃんと言うので、あれはすごいなと思います。大泉洋さんも数秒でちゃんとボヤくし、さすがだなと思って見てます。