■先輩二人に信頼感「受け入れてくださる」

――作中での3人の関係性はかなり複雑なものですが、現場の雰囲気はいかがでしょうか?

稲森:吉沢さんとは20代の頃にも一度共演させていただいたことがあって、いろんなことをお話させていただいているんですけど、どんなことを話してますかね?

吉沢:「どんなスポーツをしてるんですか?」とか(笑)?

稲森:「普段何をして過ごされているんですか?」とか(笑)。

――本当に色々なお話をされているんですね(笑)。

稲森:陽子のなかでいろんなことが積み重なっていくシーンを撮る前に、クライマックスシーンを撮らなければならなかったので、お互いのことを知るためにもコミュニケーションを取りたいと思って、いろんなことを話していました。

優希さんとはまだ一緒のシーンがあまりなくて、そこまでお話をする機会がないんですけど、なんて言うんでしょう……優希さんが演じる理央には「同じ男」を好きになって同じ葛藤を持っているという共感できる部分もありますし、敵対する役ではあるんですけど、普段は穏やかに一緒にいるよね(笑)?

優希:はい(笑)!

――穏やかで良かったです(笑)。優希さんからすると、大先輩お二人とのお芝居ですが、いかがですか?

優希:私自身、今回のような役は初めてなので不安も大きいのですが、お二人が本当にあたたかく見守ってくださって、受け入れてくださるので、分からないことがあったら、どんどん聞いていこうという気持ちで頼らせていただいています。

■爽快感を味わっていただければ

――最後に皆さんが思うドラマの見どころを教えてください。

吉沢:僕の役は不倫をしていて、ウソをつくので、二人に対して本音で語っていない部分があると思うんですよね。半分本当で半分ウソ、みたいな。なので、昂太の行動を見て「こいつマジか……?」と視聴者の方にも思っていただければ、このドラマの一つの要素として面白くなるかと。

一番の見どころは、その昂太の行動を受けて、陽子が翻弄され、どんな行動を次に取るのかというところ。最後は彼女がどういう決断を下すのかが見どころになっていくと思います。

優希:個人的になんですけど、今回のようなラブシーンを演じるのが初めてで。不安はあったのですが、キレイに見えるように頑張って撮影に臨んだので、そういったシーンもぜひ観ていただけると嬉しいなと思います。

世の中的に不倫相手は嫌われることが多いと思うのですが、理央は彼女なりの信念があって一つひとつの行動を起こしているので、そういったところをあたたかく見守っていただけたら嬉しいです。

稲森:陽子が聡明に、時には過激に夫や周りの友人たちを追い詰めて変貌していく様を観てほしいですし、周りの友人たちの心理描写もすごく丁寧に面白く描かれているので、そこにも注目していただきたいです。

過激な復讐をしていく陽子をリアリティを持って演じたいと思っているので、自分ではできないと思うような復讐を、この作品を通して経験していただいて、爽快感を味わっていただければと思います。

■稲森いずみ
1972年3月19日生まれ、鹿児島県出身。89年にモデルデビューし、94年に『上を向いて歩こう!』(フジテレビ系)でドラマデビュー。その後『ロングバケーション』(96・フジテレビ系)、『ビーチボーイズ』(97・フジテレビ系)、『ハッピー・マニア』(98・フジテレビ系)、『医龍-Team Medical Dragon-』(06・10・14・フジテレビ系)、『華麗なる一族』(07・TBS系)、『アイシテル~海容~』(09・日本テレビ系)など数多くの作品に出演している。
■吉沢悠
1978年8月30日生まれ、東京都出身。98年に『青の時代』(TBS系)でドラマデビュー。以降、03年に『動物のお医者さん』(テレビ朝日系)で主演を務めるなど数多くのドラマに出演。近年は、『sister』(22・読売テレビ・日本テレビ系)、『イチケイのカラス スペシャル』(23・フジテレビ系)、『ギバーテイカー』(23・WOWOW)、『悪女について』(23・NHK BS4K)などに出演。
■優希美青
1999年4月5日生まれ、福島県出身。12年に『第37回ホリプロタレントスカウトキャラバン』にて応募総数2万9,521人の中からグランプリを獲得して、芸能界デビュー。13年、『雲の階段』(日本テレビ系)でドラマデビュー。以降、連続テレビ小説『あまちゃん』(13・NHK総合)、連続テレビ小説『マッサン』(15・NHK総合)、『デスノート』(15・日本テレビ系)、映画『でーれーガールズ』(15)、映画『ちはやふる-結び-』(18)などに出演。