20th Centuryの坂本昌行が、ミュージカル『キャメロット』の主演を務めることが3日、明らかになった。
同作はアーサー王伝説を描いたT.H.ホワイト「永遠の王」を原作とし、『マイ・フェア・レディ』の名コンビであるアメリカの脚本家アラン・ジェイ・ラーナーと作曲家フレデリック・ロウによって書かれた名作ミュージカル。正統派古典ミュージカルと呼ぶにふさわしい、壮大な音楽とドラマチックなストーリーが、観客を魅了する。
1960年にブロードウェイのマジェスティック劇場で初演、アーサー王役にリチャード・バートン、ランスロット役にロバート・グーレ、グィネヴィア役にジュリー・アンドリュースが名を連ね、トニー賞を4部門受賞するなど大きな話題となった同作。1967年に制作された同名映画でも数々の賞を受賞、以来、3月からもニューヨークのリンカーン・センターの劇場で開幕するなど、世界中で長きにわたって上演が重ねられている。世界各地で愛され続けるグランドミュージカルの日本初上演となる。
演出を手掛けるのは、現代演劇を中心に幅広いジャンルで活躍する宮田慶子。主演のアーサー王を演じるのは、今年、2度目の読売演劇大賞優秀男優賞(第24回・第30回)を受賞し、確かな演技力と歌唱力で活躍する坂本昌行。円卓の騎士ランスロットには、テレビドラマやバラエティ番組をはじめ、舞台の経験も著しい桐山照史(ジャニーズWEST)、アーサー王の妻グィネヴィアには、舞台を中心に話題作への出演が続き、女優として活躍の場を広げる唯月ふうか、アーサー王の隠し子で謀反を起こすモルドレッドには、声優はもとより、ミュージカル界でも存在感を示す入野自由、そして、キャメロットに流れ着いた辺境の騎士ペリノアには、劇団四季退団後もミュージカル俳優としてその風格ある演技と歌声で魅了し続ける今井清隆と多彩な実力派キャストが揃った。
あらすじ
中世イングランドの都キャメロット。
アーサー王(坂本昌行)は政略結婚を嫌がり逃げ出したグィネヴィア(唯月ふうか)と森の中で出会い、互いの素性を明かさないまま、二人は恋に落ちる。
グィネヴィアを王妃として迎えたアーサー王は、戦いが絶えない時世の中でも正義と公正さを信じ、武力ではなく法による統治を目指す。そして、皆が対等に話し合える円卓会議を発案し、イングランド全土から気高き騎士の招聘を試みる。辺境の騎士ペリノア(今井清隆)は図らずもキャメロットへ流れ着いた一人だが、そんなアーサー王の噂を聞きつけたフランス人騎士ランスロット(桐山照史)も一路キャメロットへ向かい、王に直談判で志願、「円卓の騎士」の一員となる。アーサー王は極めて優れた騎士道精神を持つランスロットに惚れ込み、全幅の信頼を置くようになるが、その裏でランスロットと最愛の妻グィネヴィアが密かに愛し合っていることを知る。二人の幸せを願うものの、自身への裏切りを許すことができず、苦悩するアーサー王。そこに追い打ちをかけるように隠し子のモルドレッド(入野自由)が現れ......。