女優の広瀬すずが主演を務める、映画『水は海に向かって流れる』(6月9日公開)の場面写真が28日、公開された。

映画『水は海に向かって流れる』

映画『水は海に向かって流れる』

同作は田島列島による同名漫画の実写化作。高校への通学のため、叔父の家に居候することになった高校1年生の直達(大西利空)は、親に黙って脱サラしたマンガ家である叔父(高良健吾)、女装の占い師(戸塚純貴)、海外を放浪する大学教授(生瀬勝久)、そしてどこか冷めていて笑わない26歳のOL榊さん(広瀬)と、曲者揃いの人物とシェアハウスで暮らすことになる。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁があった。

今回解禁された場面写真では、26歳のOL・榊さんと、高校生の直達の姿を中心に、シェアハウスに住む曲者揃いのメンバーの様子を垣間見ることができる。いつも不機嫌そうにしている榊さんだが、はじめてシェアハウスを訪れた直達に“ポトラッチ丼”(ポトラッチ:先住民の言葉で「贈り物」の意)を振る舞うため、上等なお肉を丸ごと鍋に入れ料理する様子や、大量のポテトサラダ、ゆで卵といったボリューム満点な料理を目の前に食べ始める、豪快な一面も映し出されている。

さらに、シェアハウスに暮らすマンガ家の叔父・茂道(高良健吾)、女装の占い師・泉谷(戸塚純貴)、海外を放浪する大学教授・成瀬(生瀬勝久)といった個性豊かな面々、そして拾った猫・ミスタームーンライト(愛称:ムー)をきっかけにシェアハウスを訪れるようになった泉谷の妹で直達の同級生の楓(當真あみ)の姿も見ることができ、シェアハウスの庭先でBBQをする一枚からは曲者揃いの住人たちとの賑やかな共同生活も想像させる。またシェアハウスとは一転、直達と楓の高校での初々しい登校姿、2ショットにも注目だ。解禁された場面写真の中には、榊さんが直達の前で笑みをこぼすようなシーンもあり、今後の関係が気になる1枚となっている。

広瀬自身「ここまでクールで、感情がつかみにくい役も初めて」と語るように、解禁された場面写真でも殆ど感情を表に出さず、笑顔を見ることができないが、前田監督は「榊は、悲しくても悲しいと言わない、辛くても辛いと言わない、感情を封印してしまったようにして淡々と生きている。それが自然に見える人に演じてほしかった。広瀬さんは、湿っぽさを感じさせない、潔さ、清々しさ、そういったものを、水がすうーっと染みわたるように伝えてくれると思いました」と、広瀬が元々持ち合わせているであろう晴天のようなカラッとしたところ(人間性)が、この作品に必要だったと語っている。

(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (C)田島列島/講談社