俳優の神木隆之介が主演を務める連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)が4月3日にスタートする。男性が主演の朝ドラは、2020年前期『エール』の窪田正孝以来3年ぶり12作目。神木にインタビューし、オファーを受けたときの心境や、主演として思い、役作りについて話を聞いた。
連続テレビ小説(朝ドラ)第108作となる本作は、高知県出身の植物学者・牧野富太郎をモデルとしたオリジナルストーリー。幕末から明治、大正、昭和と激動の時代に、愛する植物のために一途に情熱的に突き進んだ主人公・槙野万太郎(神木隆之介)とその妻・寿恵子(浜辺美波)の波乱万丈な生涯を描く。
神木はオファーを受けたとき「僕がヒロイン!?」というのが率直な感想だったという。「『ヒロインではなく主演です』『ヒロインじゃないんだ』という会話を冗談交じりにしながら、すごくうれしかったですし、それと同時にプレッシャーがありました」
朝ドラ出演は2007年度上期『どんど晴れ』以来2度目。「撮影が長期にわたりますし、ヒロインの方の話を聞いて、忍耐と精神力が強くないと乗り切れないだろうなと思っていました」と朝ドラの印象を明かした上で、「朝ドラの主演をやらせていただける機会は人生で一度あるかないかなので、やらせていただきますとお受けしました」と出演を決めた思いを語った。
主演発表後、早くも朝ドラの反響を実感。「親が一番喜んでくれていましたし、友達やほかの役者の方からも『朝ドラおめでとう』『絶対見るね』とお祝いの連絡をすごくいただいてうれしかったです」と笑顔を見せる。
撮影は昨年10月にクランクイン。撮影を重ねる中で、当初抱いていたプレッシャーは「緩和されてきました」とのこと。
「高知の皆さんに歓迎していただき、この作品を通して多くの方に高知に興味を持っていただけたら、高知の皆さんが喜んでもらえるのではないかと、そこを目標に掲げたらすごく気持ちが楽に。もちろん作品をよくしたいですが、そればかりにとらわれるのではなく、高知が盛り上がってほしいという願いを込めてやっています。そうしたら穏やかな気持ちになりました」
座長としては「遊び心」を大切に日々の撮影に挑んでいる。
「長丁場で全部真面目ってきついと思うんです。僕自身がふざけていないといられない人間で、楽しく進めていきたいなと。もちろん真面目なシーンは気合いを入れますが、リハーサルや本番のカット尻が長かったときに変顔をしたりアドリブを入れたり、そういう遊び心を持ってやっていきたいと思っています」
遊び心の大切さは、自身がドラマにゲスト出演した際に感じたのだという。
「主演の方が真面目すぎる感じだと『ちゃんとしなきゃ。ミスれない』となる。でも、『楽しんでやって!』という方だとすごく安心するし楽しめるので、僕も皆さんにそう思ってほしいんです」
だからこそ、途中から参戦するキャストも緊張することなく過ごせる現場を目指している。
「ゲストで来てくださる方や東京編で来てくださる方などが『気楽な現場でよかった』と思ってくれる状況を作ろうと意識しています。第一にずっと真面目な現場は僕が絶えられないので、僕のためにも(笑)。せっかくやるなら笑っていたいので、めちゃくちゃふざけていますし、皆さんの度量の大きさも相まって笑ってくれています」