“日本の植物学の父”牧野富太郎をモデルにした主人公・槙野万太郎役については、「演じる上で、感受性が豊かなところや、探求心が人一倍強いところを意識しています」と説明する。

「彼が今、何に興味があって、何に突っ走っているのか、表情豊かに演じようと思っています。そして、悲しいときは悲しい顔をするし、うれしいときはうれしい顔をするし、怒ったときは怒った顔をするという、何も隠せない嘘をつけない。そのほうがわかりやすいですし、僕もそういう人が大好きなので、そういうキャラクターに見えたらいいなと思います」

自身との共通点を尋ねると、「僕もオタクなので好きな趣味もいっぱいありますし、知らないことがあったら知りたいと強く思うので、そこは一緒かなと。あとお調子者なところも一緒だと思います」と回答。嘘をつけないところも似ているようで、「わかりやすいとは言われます。僕は隠しているつもりですけど、顔に出るとは言われます」と話した。

お調子者な性格は「昔から」とのことだが、年齢を重ねてより素を出せるようになってきたそうで、「居心地いいですし、すごく楽です」と満面の笑顔を見せる。

「昔は、余計なことを言ったら着地点がなくなるからあまり脱線しないようにしていたのですが、最近は脱線しても不時着しても自分で処理の仕方がわかってきたので。SNSの写真も昔からカメラを向けられるとどうしても変顔したくなるんです。『ちゃんとして』と言われても、どうしてもふざけたくなって(笑)」

植物学者を演じていることで、「花や植物を見ると話しかけたくなる」という変化も。

「今までは『きれいだな』『咲いているな』くらいで、アスファルトを突き抜けて咲いている花を見ても『すごいね』ぐらいしか思ってなかったと思いますが、『すごい命の力を感じるよね。地面を突き抜けるのにどれくらいかかった?』って話しかけたくなります」

土佐弁には苦戦しているという。

「土佐弁と標準語と関西の音程が全部混じっていてめちゃくちゃ難しいです。一番そこに苦戦しています。日常会話はなんとなくわかりますが、花の説明になると漢字がいっぱい出てきて、その漢字も土佐弁になるので難しい。ひたすら頑張るしかないです」と吐露するも、「楽しいです。方言かわいいですし」と前向きだ。

そして、「僕は今回、『ちゃんとテレビの前で準備をして見てください』って言いたくなくて、ながら見でも、声が聞こえているだけでもいいので、気楽に見てほしいなと思います」と語る神木。

「朝ドラは、朝の準備をしながら流れているであろう作品。支度をしながらなんとなく見たり、皆さんの日常に中に溶け込んでいる、皆さんの日常のすぐ隣にいられる作品になっていけたら。そして、笑顔や楽しい気分になってもらえるような、そっと皆さんの心に寄り添える作品になれたらいいなと思っています」と願いを込めた。

  • 『らんまん』第1回の場面写真

■神木隆之介
1993年5月19日生まれ、埼玉県出身。映画『妖怪大戦争』(2005)で第29回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後、数々の作品に出演。4月3日スタートの連続テレビテレビ小説『らんまん』で主演を務めるほか、舞台地である高知県で全ページ撮り下ろした書籍『かみきこうち』(NHK出版)が発売中。さらに、映画『大名倒産』が6月23日公開。

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