フジテレビでは、16日からTVer・FODなどで無料配信しているドラマ『ディア・シスター』(全10話、主演:石原さとみ、松下奈緒)で、AI技術を用いた新しいプレイスメント手法「iCADs(アイキャズ)」を実施している。

  • 『ディア・シスター』

「iCADs」は、“in Contents ADs”の略称で、動画内に広告情報を付与するAVOD(広告付き動画配信)の新しいサービス。ユーザーが配信コンテンツ視聴中にインストリーム広告によって中断されることのない快適な視聴体験や、情報付与による新たな楽しみの提供を目的としている

これまでフジテレビでは昨年2月にSDGs関連ドラマ『木のストロー』の無料見逃し配信で「iCADs」の実証実験を実施し、同年6月にはFODオリジナルドラマ『30禁 それは30歳未満お断りの恋。』でミュゼプラチナムの動画広告や交通広告、ポスターなどを本編内にプレイスメントした。同年秋にはマーケティングの国際カンファレンス「アドテック東京」、メディア総合イベント「InterBEE」向けにiCADsを最大限に活用するためのオリジナルドラマ『片想いの彼のために捜査してたら、いつのまにか名探偵になりました。(仮)』を公開し、デジタルプレイスメント前後の映像を比較できるデモを展示。併せて、NTTデータの「NeuroAI(R)/D-Planner(R)」を活用し、「iCADs」によるデジタルプレイスメントが人の感性にどう影響を与えるか、広告効果を検証した結果を展示した。

今回は、過去作品ドラマでのiCADs初実施として、『ディア・シスター』の本編内でFODのポスターを合成している。

同局では「動画本編に看板などの広告情報や商品情報を合成することで、ゆくゆくはコンテンツが途切れることなく一気に視聴可能なAVODや、コンテンツとインストリーム広告のスムースな連携を想定しています。さらに、将来的には視聴ユーザーの属性に応じて配信コンテンツ内の広告情報を出し分けるなど、“視聴ユーザー属性に対応した動画内広告”の実現を目指し、検証を進めています」としている。

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