キリンビバレッジは1月25日、「2023年キリンビバレッジ事業方針発表会」を開催した。 同社は「健康」にフォーカスし、ヘルスサイエンス領域を強化するとともに、心と体の健康につながるおいしさで貢献していく考えを示した。

  • (左)キリンビバレッジ 代表取締役社長 吉村透留氏、(右)キリンビバレッジ 執行役員 マーケティング部長 成清敬之氏

■心の健康にもつながるおいしさを

冒頭、同社 代表取締役社長 吉村透留氏が登壇。まず2022年の活動振り返りについて、「基盤ブランド『午後の紅茶』『生茶』、プラズマ乳酸菌入り飲料は好調に推移した」と報告する。

2023年もアフターコロナにおける消費者の「健康」に対する不安や予防ニーズはさらに拡大すると予測。そうした背景から、同社は、「お客様の毎日に、おいしい健康を。」をあらたに制定。吉村社長は「子どもから大人まで、おいしい飲料をお届けするのがキリンビバレッジの使命であり、キリンビバレッジだからこそできることだと思います。体の健康だけでなく、心の健康にもつながるおいしさで貢献していきたい」と力を込める。

2023戦略方針については、毎日の健康に貢献する「戦略強固なブランドポートフォリオの構築」「事業インフラの整備・確立」を軸に高収益化を目指していくと話す。プラズマ乳酸菌入り飲料は1,000万箱超を目標に、免疫ケア市場の創造・拡大を行っていく。午後の紅茶ブランドでは、ストレート・レモン・ミルクのレギュラー3品を中心に”紅茶本来の価値”の発信強化やおいしい無糖シリーズの拡大も行っていく。ファンケルは、カロリミットブランドを活用し新商品を発売。そのほか、物流問題解決に向け、物流倉庫作業の自動化実証実験を開始。また、自動販売機向けヘルスサイエンス領域商品の強化も行うという。

■免疫ケア習慣化へ

続いて、同社 執行役員 マーケティング部長 成清敬之氏が登壇。機能性表示食品+特保飲料ならびに無糖飲料は長期的に上昇しており、健康ニーズに対応した商品の市場拡大が継続していると成清氏。また、消費者は商品を購入する際、価値を吟味するようになっており、心の豊かさ・健康を求める意識が高まっているという。

同社調べによると、免疫の重要性を約9割が理解している一方、食品や飲料で習慣化できている人は約1割とギャップがあることが明らかに。2023年は、免疫ケアのニーズ創造と接点を拡大し、日常の免疫ケア習慣の獲得を目指していく。

3月28日には「おいしい免疫ケア」を発売。満足感のある味わいで、おいしく手軽に免疫ケアが続けられるようネーミングやパッケージにもこだわったそう。

  • おいしい免疫ケア

紅茶カテゴリーは、おいしい無糖シリーズより「おいしい無糖ミルクティー」が3月7日に登場し、「紅茶そのものの価値」を強化していくとのこと。

  • おいしい無糖ミルクティー

生茶ブランドは春にリニューアルを実施予定。525mlペットボトルに新たに「R100ペットボトル」を採用、ロールラベルも拡大するなど、環境取り組みも強化していくそう。

ファイヤブランドは、「キリン ファイア ワンデイ 砂糖不使用ラテ」を新たに発売するなど、ワンデイシリーズを強化。また、「挽きたて 微糖」はリニューアルを行い、コーヒーカテゴリー基盤を強化していく。