俳優の小宮璃央が主演を務めるABCテレビの新ドラマ『アカイリンゴ』が1月クールに放送されることが23日、明らかになった。(ABCテレビ2023年1月22日スタート 毎週日曜24:25~、テレビ神奈川2023年1月27日スタート 毎週金曜26:00~、初回は26:30~)。女優の川津明日香と新條由芽も出演する。

  • 左から新條由芽、小宮璃央、川津明日香 (C)ABCテレビ

原作はマンガアプリ『コミックDAYS』(講談社)で2020年より連載されているムラタコウジ氏によるコミックで、“過激すぎてBANされた”こともある問題作。過激な性描写もさることながら、真っ向から性行為へと切り込んだテーマ性が大きな話題となっている。性行為が法律で禁じられた近未来の日本を舞台に、欲望に揺れる心情と理性で抑えきれない衝動、“愛することの意味”や“生きることの意味”を繊細に鮮烈に描いた今作。主人公は優等生な高校生の犬田光(小宮)。厚生労働省性行為取締官(通称セトリ)の幹部を父に持ち、自身もセトリになるのが目標で、犯罪である性行為に対して嫌悪感を抱いている。しかしあるきっかけから性行為がなぜ悪いことなのかを自問していくように。光の幼なじみで同級生・口が悪いものの成績優秀な水瀬優(川津)との何気ない関係性は、国民的人気女優・宇宙美空(新條)との衝撃的な出会いによって、やがてサスペンスフルな展開へと向かう。

光を演じる小宮は“日本一のイケメン高校生”を決める「男子高生ミスターコン2018」で準グランプリを獲得すると、2020年にドラマ初出演作となった『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)では、主役の熱田充瑠/キラメイレッド役でスーパー戦隊シリーズ歴代最年少主演を果たした。光の幼馴染み・優を演じる川津は「『seventeen』ミスセブンティーン 2014」グランプリに選ばれ脚光を浴びると、2020年には『仮面ライダーセイバー』で明るくて自由奔放なヒロイン・須藤芽依役を好演。高校生ながらドラマ主演やCMなどで大人気の清純派女優・“ウチュラ”こと宇宙美空を演じる新條は2018年に芸能界デビュー。2019年に『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)の生徒役でドラマ初出演を果たすと、2020年には『魔進戦隊キラメイジャー』の速見瀬奈/キラメイグリーン役で出演。特撮ドラマ経験のある3人が、切なく妖艶なストーリーに体当たりで挑む。

監督は『100万円の女たち』、『結婚できないにはワケがある。』、そして『封刃師』ではスタイリッシュな映像で活写した桑島憲司氏、そして『ファーストペンギン!』や、『恋です! ~ヤンキー君と白杖ガール~』、『彼女、お借りします』でメガホンを取った今和紀氏が、脚本は『ミス・シャーロック』、『レンタルなんもしない人』、『ハケンアニメ!』の政池洋佑氏が担当。そして、インティマシーコーディネーターの西山ももこ氏も参加し、劇中で描き出される性描写を艷やかに美しく、より想像を駆り立てるような演出で届ける。劇中を彩る音楽は、シンガーソングライターの松室政哉が手掛ける。

コメントは以下の通り。

■犬田光(いぬたひかる)役 小宮璃央

――原作の第一印象と、面白い!と感じた部分(ストーリーでも、キャラクターでも)をお聞かせください。

お話を頂いて、すぐに漫画を読んだのですが、面白くてどんどん読み進めてしまい最新話まで到達してしまいました(笑)。地上波で放送できるのか……!? と素直に思いましたが(笑)。試行錯誤しながら撮影を進めていき、皆さんにお届けできるように頑張ります!

――演じる「犬田光」の印象は? 彼の魅力に感じた部分もお聞かせください。

犬田は信じる力が強くその信念を貫こうとしている姿がすごく魅力的だなと思いました! 自分がその信念を貫く犬田光をどう演じられるか今からすごく楽しみです。

――撮影への意気込みを教えてください。

誰1人欠けることなく『アカイリンゴ』をみなさんにお届け出来るよう出演者の皆そして、スタッフの方々一同全力で制作に取り組んでいきます!

――最後に視聴者のみなさんへメッセージを!

この度、『アカイリンゴ』犬田光役を演じさせて頂きます。小宮璃央です! みなさんにこの作品の魅力を最大限お届け出来るように光を演じていきます! 放送をぜひ楽しみにお待ちください。

■水瀬優(みなせゆう)役 川津明日香

――原作の第一印象と、面白い! と感じた部分(ストーリーでも、キャラクターでも)をお聞かせください。

原作を読ませて頂いた第一印象は切り口が斬新で面白いなと思いました。性行為を法律で禁止するだけでその行為へのアプローチや感じ方が全員異なります。禁止された性行為を違法な薬物のように扱ったり、不潔な事として扱ったり、ただの義務として扱ったり、愛として扱う人も居ます。人の数だけ愛の形や性行為への感じ方や思いがあると思います。それをまとめて禁断の果実。アダムとイブのアカイリンゴ。と表現してるので登場人物全員の性行為への問い方を是非注目して頂きたいです!

――演じる「水瀬優」の印象は? 彼女の魅力に感じた部分もお聞かせください。

水瀬はヒーローです。少年漫画の主人公のような子だなと思いました。原作を見た時は口が悪い綺麗な女の子だなという印象を受けました。読み進めていくと水瀬は頭が良く視野も広く運動も出来、どんな時も機転を効かせていきます。いかなる状況でも恋人を助けるために一生懸命ですが、実はとっても奥手です。そんな水瀬の可愛らしさが伝わるよう努めていきたいです。

――撮影への意気込みを教えてください。

私自身、性にフォーカスを当てた作品や水瀬のような役柄は初挑戦になります。衣装合わせや本読みを重ねていくうちに段々と水瀬のイメージを掴むことが出来ています。性別や年齢を問わず面白いな、なんか観てしまうなと思って頂ける作品になるよう努めていきたいです。

――最後に視聴者のみなさんへメッセージを!

原作ファンの方も初めて観る方でも絶対楽しめる作品ですので是非最後まで楽しみながら観ていただけたらうれしいです!

■宇宙美空(うちゅうみそら)役 新條由芽

――原作の第一印象と、面白い! と感じた部分(ストーリーでも、キャラクターでも)をお聞かせください。

今までにない世界観でもしこんな世界だったら……と想像がふくらみます。キャラクター一人一人にちがった欲望があってそれが入り交じっていく感じが見ていてとても面白いです。

――演じる「宇宙美空」の印象は?彼女の魅力に感じた部分もお聞かせください。

何を考えているのか分からないけど何故か惹き付けられる。だからこそもっと知りたいと思う。独特の雰囲気を纏ったキャラクターだと思いました。

――撮影への意気込みを教えてください。

ウチュラの魅力を私なりに表現できたらと思っています! がんばります!

――最後に視聴者のみなさんへメッセージを!

先の展開が気になるような作品になること間違いなしです! アカイリンゴの世界観に浸りながら見ていただけたらと思います。お楽しみに!

■監督・桑島憲司

「この作品の映像化は無謀だろ……」原作を読んでの率直な感想がこれでした。と同時に性描写の表現の限界にチャレンジしたいと思う自分もいました。地上波で流せるギリギリを攻めますので、衝撃のエロエモ作品を楽しみにお待ちいただけたらと思います。

■脚本家・政池洋佑

矢内プロデューサーから執筆の依頼をもらった時、「これ、マジで実写化するんですか?」と思わず、聞いてしまいました(笑)。それぐらい過激な描写が多く、どうやって脚本にしていけばいいのか……と頭を抱えつつ、秒速で引き受けました。だって、こんなオンリーワンなストーリー、他にはありませんから。これは書き甲斐があるな、と。ドラマ版は、ムラタ先生の最高過ぎる原作の展開・面白さを最大限お借りしつつ、より犬田光、水瀬優、宇宙美空の恋愛模様にフューチャーしたストーリーになっています。もちろん「魔法のステッキ」など、原作の爆笑ポイントは盛り盛り沢山で、脚本打ち合わせでこんなに「アホだなぁ」と爆笑したのは、初めてかもしれません。いやぁ、楽しかった。ただ、『アカイリンゴ』の脚本を書いた弊害が一つあって、キーボードで「成功」と打とうとすると「性行為」という言葉が真っ先に出てきてしまいます。まぁ、成功者を描いたドラマの依頼、来ないから、いっか。

■原作・ムラタコウジ

『アカイリンゴ』は作者自身が映像化はあり得ないと思いながら描いてた作品なので、ドラマ化の一報を聞いた時は冷静に理解できるまでに4日かかりました。テレビで「性行為」という言葉はまだタブーにはなってないんだっけ……? と思うくらい世界は凄いスピードで価値観が変わっていっております。まだこの作品を実写化できる時代であったことに感謝し、放送を楽しみにしております!