JR西日本は、2023年3月18日のダイヤ改正で、山陽新幹線において一部列車の運転を見直すと発表した。朝の上り「ひかり」「こだま」も見直しとなり、現在、「ひかりレールスター」車両を使用している「ひかり590号」は運転区間が短縮される。

  • 山陽新幹線を走る700系「ひかりレールスター」車両

「ひかりレールスター」は700系をベースに車内設備等のグレードアップを行った車両。2000年に登場し、山陽新幹線の「ひかり」停車駅間の時間短縮を実現したという。現在はおもに山陽新幹線「こだま」や博多南線の列車で活躍中だが、朝の上り「ひかり590・592号」は「ひかりレールスター」車両による運転となっている。

上り「ひかり590号」は今年3月のダイヤ改正で運転区間が短縮され、小倉駅6時7分発・岡山駅8時33分着(途中の新下関駅と厚狭駅は通過)となった。来年3月のダイヤ改正で、さらに運転区間が短縮され、新下関発岡山行に変更される。新下関駅の発車時刻は6時11分。厚狭駅を通過して新山口駅に6時26分に到着し、東京行の上り「のぞみ2号」(新山口駅6時36分発)へ乗り換えられる。

新下関駅から新大阪・東京方面へ向かう場合、現在は同駅6時42分発の上り「ひかり592号」(「ひかりレールスター」で運転)に乗車し、広島駅で上り「のぞみ4号」へ乗り換える必要があった。現行の「のぞみ4号」は新大阪駅9時7分着・東京駅11時36分着。ダイヤ改正後、新下関駅から「ひかり590号」で乗換え可能な「のぞみ2号」は新大阪駅8時28分着・東京駅10時57分着となるため、「新下関駅から新大阪駅へ8時30分までに、東京駅へ初めて10時台に到着できるようになります」(JR西日本中国統括本部)とのこと。

来年3月のダイヤ改正では、現行の新下関駅からの始発列車である上り「こだま770号」(新下関駅6時33分発・新山口駅6時52分着)も運転取りやめに。改正後は他の列車で「こだま770号」が停車していた駅での乗車機会を維持するという。

  • 「ひかりレールスター」車両が新大阪方面へ

なお、現行の上り「ひかり592号」(「ひかりレールスター」で運転)は博多駅6時16分発・新大阪駅10時12分着、後続の上り「こだま838号」(一部の日を除き「ハローキティ新幹線」で運転)は博多駅6時32分発・新大阪駅11時12分着だが、ダイヤ改正後はほぼ同時間帯に博多駅6時7分発の上り「こだま838号」(岡山行)、博多駅6時21分発の上り「こだま840号」(新大阪行)が設定されている。停車駅の見直しを行う列車として、「ひかり592号」が通過する厚狭駅にも停車し、「『ひかり』を『こだま』として運転します」(JR西日本山陽新幹線統括本部)と説明されている。