リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター(JRC)」はこのほど、旅行サイト「じゃらんnet」会員を対象に、温泉地利用に関するアンケートを実施した。

同調査は2022年8月22日〜8月31日、「じゃらんnet」会員1万3,375人を対象にインターネット上で実施。対象温泉地は、全国の328温泉地(除く東京都・沖縄県)を設定した。

  • もう一度行ってみたい温泉地は「箱根温泉」が1位に返り咲き

「全国人気温泉地ランキング」(これまでに行ったことがある温泉地のうち「もう一度行ってみたい」温泉地)では、前年2位の「箱根温泉」が1位を奪還し、僅差で「草津温泉」が2位となった。

・1位:箱根温泉(神奈川県)2,470票(前年2位)
・2位:草津温泉(群馬県)2,446票(前年1位)
・3位:登別温泉(北海道)1,696票(前年3位)

  • 新設部門 おすすめしたい穴場温泉地は、1位「乳頭温泉郷」2位「山鹿・平山温泉」

新設部門「おすすめしたい穴場温泉地ランキング」(これまでに行ったことがある温泉地に対して「おすすめしたい穴場温泉地」の推奨率)の1位は、「乳頭温泉郷」。「自然に囲まれて秘境感がある」「泉質がよい」の理由が多い。

1位:乳頭温泉郷(秋田県)32.5%
2位:山鹿・平山温泉(熊本県) 29.2%
3位:下風呂・薬研温泉(青森県)26.4%

今回の結果について、RC 研究員 松本百加里氏は、以下のように解説している。

≪箱根温泉≫継続的なデータ分析を強化し、サステナブルに関する体験も提供
箱根温泉は旅行者から旅先でアンケートを回収する仕組みを構築し、データ分析結果に基づいて観光戦略を策定。強化テーマの一つに「サステナブル」を設定し、自然教育につながる体験アクティビティなども提供。20~40代中心に高い支持を獲得しています。
 
≪乳頭温泉郷≫秘境感ある自然の中で、多様な過ごし方を提供
近隣旅行の需要は引き続き高く、地元ならではの穴場ニーズも増えていることから、おすすめしたい穴場温泉地ランキングを新設しました。乳頭温泉郷は近隣旅行者にも楽しめる穴場的な楽しみ方を提供。秘境感満載のワーケーションスペースの設置、ブナの森の中でレンタサイクル、体験イベントウイークの開催やパワースポット湯巡りなど、おすすめしたい穴場温泉地として票の獲得につながったと考えられます。

「じゃらん人気温泉地ランキング2023」は今回で17回目の実施となる。なお、2023年2月号の『じゃらん』(北海道版、関東・東北版、東海版、関西・中国・四国版、九州版)において、同結果をもとに周辺のおすすめスポットなどと併せて紹介する編集記事を掲載予定となっている。