JR東海は8日、東海道新幹線の新大阪駅20番線ホームへの可動柵設置工事が完了し、新大阪駅の全ホームで可動柵の整備が完了したと発表した。新大阪駅20番線ホームの可動柵は12月1日の始発列車から使用を開始している。

  • 20番線に設置された大開口可動柵 (JR東海提供)

JR東海では、東海道新幹線のホーム上におけるさらなる安全性向上を目的として、利用者の多い「のぞみ」停車駅を対象に可動柵を設置している。新大阪駅はこれまで20~26番線において、東海道新幹線の駅で初という乗降扉位置の異なる16両編成と8両編成の双方に対応した大開口可動柵の設置工事を順次進めてきた。20番線への大開口可動柵設置工事が完了したことにより、新大阪駅の全ホームで整備が完了した。

20番線に設置された大開口可動柵は、扉の長さ約5m(通常の可動柵は3.4m)に。戸先側に支持がなく、扉の重量を戸袋側の駆動部のみで支える「片持ち構造」を採用し、扉部をアルミ材から炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に変更している。材質の見直しにより、扉部の強度を確保しつつ最大限の軽量化を図り、扉長さの長大化を実現した。片持ち構造(車輪なし)で扉長さ約5mは国内最長とのこと。

なお、その他の東海道新幹線「のぞみ」停車駅について、東京駅は2014年度、品川駅と新横浜駅は2017年度、名古屋駅と京都駅は2015年度に可動柵の整備が完了している。